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テバク21話あらすじ&日本語訳vol.2

   

チョン・グァンリョル、ヒョヌ出演SBSドラマ「テバク(대박)」21話、中盤です。

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「鈍った刀は捨てるべきです」少論の集まりで、チェ・イソクが口を開く。

イソク「老論の大臣たちが残らず粛清され、王も背を向けたのですから」
チョ・イルス「役に立たぬ刀を忍ばせて行く必要などなかろう」

そこへ勢いよく扉を開け、中へズカズカと入ってきたのは、当のイ・インジャだ。

インジャ「皆さんも私を切り捨てるおつもりですか」
イルス「そなたが逆賊鄭氏と手を組み、血書を交わしたと聞いた!」
インジャ「…。」
イルス「お帰りを。もう用はない」
インジャ「私を捨てると…。本当に後悔なさいませんか」

キム・イルギョンがバンと卓を叩き、立ち上がる。「我々を脅すのか!」

イルギョン「殿下の策士だと言うからこれまで目を掛けていたが、逆賊と手を組んだそなたとこのまま付き合えるはずがなかろう!出て行くがよい!」

けだるそうな表情で目を細め、インジャはふっと息をついた。

#前に同じ表情をしたことがあったんだけど。市廛大行首を殺す直前だったかな。

厳しい目で少論の大臣たちをひと睨みすると、インジャは背を向ける。

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「何もかも失うことになるでしょう」イ・インジャの処遇について、テギルは延礽君に説明を続ける。

テギル「殿下はイ・インジャの財産全てを…」

「だからといって…」延礽君が遮る。「何が変わる?」

テギル「!」
延礽君「今更イ・インジャを切り捨てたところで、あやつの計略で虚しく死んでいった人たちが生きて帰るとでもいうのか」
テギル「…。」

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チョン・ヒリャンの牢の前へ、インジャがやってきた。

#何でこういつも好き勝手に出入りできるのか…イヤんなるね。

インジャ「久しぶりだな、チョン頭領」
ヒリャン「気が変わったのか」

インジャは不気味な笑みを浮かべる。

インジャ「腹を満たして死んだ魂は、色も美しいそうだな」

周囲を確かめると、インジャは何かを持った指先を、牢の柵越しに入れた。
その指先にあるのは… 小さな丸薬だ!
彼は、ヒリャンの前に置かれていた粥の器に、それをポトリと落とした。
黒い色がたちまち白い粥を染めていく。

ヒリャン「!」
インジャ「明日、君を斬刑に処すそうだ。どうも君が死なないと、私は生き残れそうにないのでね」
ヒリャン「!!!」
インジャ「肉体は朽ちて灰になろうとも、その魂は決して消えはしまい」

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インジャが平然とした顔で背を向け、牢を出て行く。
と、同じように粥を食べ始めた周囲の囚人が、相次いで血を吐き、バタバタと倒れ始めた。

ヒリャン「!!!」

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「立ち上がらねばなりません」テギルは延礽君を説得した。

テギル「邸下のために命を失った人たちのためにも、立ち上がるべきです!」

延礽君の目に再び涙が滲み、一筋溢れ落ちる。
顔を上げた延礽君の目には、少し力が戻っていた。
その目に、テギルは小さく頷く。

そこへ、サンギルが駆け込んでくる。「逆賊鄭氏と手下たちが、毒薬を飲んで自決したそうです!」

テギル「!!!」

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急いで駆けつけたテギルは、ちょうど遺体が庭へ運びだされるのに出くわした。
蓆をめくってみると、そこに横たわっていたのは、チャン・ヒリャンだった。

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テギルは景宗の元を訪れていた。

景宗「罪人たちが全て死んだと聞いた。そうなれば、逆賊鄭氏の処刑を引き伸ばし、あやつの背後を暴こうとしていたそなたの計画にも狂いが生じたのではないか」

#え?自分だって明日死刑にするつもりだったのに?

テギル「今のところはそうではありません」
景宗「?」
テギル「今からが真剣勝負です。殿下は義禁府と司憲府、捕盗庁と漢城府を動かし、イ・インジャの首を縛りつけてくださいませ」
景宗「サウン、サモ」

両脇に控えていたサウンとサモが、静かに頭を下げた。

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「王が主君を追いやったと…!」屋敷に戻ったインジャの言葉に、ムミョンは顔色を変えた。

インジャ「ふむ…」
ジンギ「何故なんです?」
インジャ「王が私とチョン頭領の血書を手に入れた」
ジンギ「…。」
ムミョン「血書は間違いなく…!」
インジャ「ホン店主が燃やした血書は偽物であり、本物はペク・テギルに渡ったのだろう。だが、構いはしない。時期が早まっただけで、いずれにせよ世子は捨て駒だったのだ」

「全て押収しろ!」そのとき、捕盗庁の武官が家の中へ乗り込んでくる。
インジャの姿を見ると、彼らは立ち止まり、頭を下げた。

インジャ「何用だ?」
武官「失礼致します。御命ですので」
インジャ「御命?」

「全てを手放すことになろう」昼間、宮廷で景宗の放った言葉がインジャの頭に蘇った。

インジャ「捕盗隊長、そなた大きな過ちを…」

と、そこへ更に別の部署から武官が加わる。「漢城府から調査に来ました」
「我々は出遅れたようだな」さらに役人がやって来る。「司憲府から来ました。書生イ・インジャ殿」

インジャ「何と…?!」

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すっかり家財道具を運びだすと、最後に出ようとした武官が振り返った。「明日、自ら義禁府へご出頭を。逮捕令が下りる前に」

インジャ「…。」

そこへファングがやって来る。月香閣も押収に遭ったのだ。

ファング「旦那様、これからどういたしましょう」
インジャ「王は結局私を殺すつもりらしい。どうせすぐに死ぬ命、もう少し利用するつもりだったが、向こうがそう出るなら、こちらから攻撃するしか」
ファング「どうなさるおつもりです?」
インジャ「念のため、あらかじめ手を打っておいたのだ」

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毒死した囚人たちを火葬場に運び、牢番たちはその場を離れた。
すると、すぐさま物乞いが近づいてきて、遺体の懐に手を伸ばす。
と!
いきなり遺体が動き、その手を掴んだのだ。

男「わぁ!!!」

遺体… チョン・ヒリャンはすくっと起き上がった。

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まんまと逃げ出したチョン・ヒリャンは、すぐさまイ・インジャの相棒、パク・ピリョンの元に現れる。

#いくらなんでも早すぎやろ

パク・ピリョン「…?」
ヒリャン「私は嶺南のチョン・ヒリャン。君の師兄イ・インジャとは血盟を結んだ仲だ」
パク・ピリョン「…。」

チョン・ヒリャンは囚人服のまま、酒を飲んでいたパク・ピリョンの前に腰を下ろした。

チョン・ヒリャン「時を逃せば何もかもうまくいかなくなる。決心されよ」

「あぁ」パク・ピリョンはゆっくりと息をつく。「師兄がとうとう刀を抜いたか」
盃に酒をつぎ、一口飲むと、彼は部下に言った。「同志たちに伝えよ。明日正午、パク・ピリョンが都城へ進撃すると」

「はい」隣に控えていた部下が直ちに駈け出した。

チョン・ヒリャン「明日、都城がひっくり返ることになりそうだ」

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「明日、イ・インジャが動くというのは確かなのか?」キム・チェゴンがテギルに訪ねた。

テギル「動くさ。そうじゃなきゃ座して死ぬ羽目になるから」

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抜け殻のように座り込んだまま、延礽君の前には冷めた食膳が置いたままになっている。
サンギルが、次の食事を持った尚宮を伴い、心配そうに彼の部屋を覗いた。「邸下、何か召し上がりませんと…」

延礽君「…。」

#さっきテギルの前で一度やる気になったように見えたのは何だったん

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パク・ピリョンもまた、決意を固くしていた。

パク・ピリョン「王の首を討ち、新しい世を開く!」

彼の言葉に、チョン・ヒリャンが頷く。

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翌日。

インジャは宮廷の前で誓った。

インジャ(心の声)「王よ、これまでの年月、お前に施した恩恵、今日全て返してもらうことになろうぞ」

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インジャは宮廷近くの小さな部署へ足を踏み入れた。
二人の門番の一人が口を開く。「どなたです?」

インジャ「イ・インジャという者だ」
門番「イ・インジャというと…。何の用です?」

インジャがチラリともう一人の門番を見る。
と、次の瞬間、突然刀を抜いたもう一人の門番が、相棒の首を斬った!

もう一人の門番「実に長い年月でございました!」

インジャは頷き、奥へと進む。
そこにあったのは、大きな鐘だ。

インジャは自ら鐘をついた。
一つ、二つ、三つ…

宮中で働いていた女官、武官の訓練をしていた軍校、若い見習いを叱っていた内官…
いたるところで鐘の異変に気づき、密かに動くものがいた。

「この時刻になぜこんな鐘が?」チョ・イルスが首をかしげる。

部下「確認して参ります」

奇妙な鐘の音は、景宗の耳にも届いていた。

景宗「なぜこの時刻に鐘が聴こえるのだ?」

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テギルもまた、落ち着いて鐘の音に耳を傾ける。
最初に五回、次は九回…。

テギル(心の声)「十干で五つめの文字は…戊。地支で9つめの文字は…申。戊申!」

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景宗は一枚の絵を見つめていた。
それは、池の中に二匹の魚がいる様子を描いたもので、それが謀反を意味すると、インジャが罪に問われた絵だ。

絵には『戊申』の判が押されていた。

景宗「戊申…」

#ずっと気になってたんだけど、前にこの絵を持って「師匠に届ける」とファングが駕籠を走らせてたのは、誰に渡そうとしたんでしょうね。

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「今… 鐘は何度鳴った…?」ほとんど声にならぬ声で、延礽君が呟いた。

サンギル「え?」

#サンギルの反応に和んだ 笑

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「皆立ち上がれ!民本の国が目の前に到来したのだ!」インジャが叫んだ。

インジャ「過去の換局で没落した者!一家滅門の苦しみにのたうち回った者!腐りきった朝廷に蔑ろにされ血の涙を流した者!皆立ち上がり、新しい世を開くのだ!」

鐘の音を合図に各所で行動を起こしたインジャの同志たちは、一斉に刀を抜いた。
まずは延礽君の住処に数人の軍校が押し入ったものの、そこはもぬけの殻だ。「?」

※この人たち、武官の訓練を指導してたから軍校としましたけど、テギルと同じ服装ですね。
正確な役職は不明です。

ある者は漢城府へ乗り込み、『観察使』の札を突きつける。「御命だ」

インジャの同志「今すぐ六曹と三司の堂上官を全員逮捕するのだ」

そして、いよいよ景宗の元に魔の手が近づいた。
内官と女官、二人が並んで便殿へやって来ると、入り口で謁見を願い出た。
「!」脇の目立たぬところで見張っていたサウンとサモが、二人を見て素早く動く。

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「これだったのか」鐘の前で都城を見下ろすインジャの背後で、誰かが言った。

インジャ「?」

そこに立っていたのは、テギルだ。

インジャ「!」
テギル「あれで全部か?あんたが宮中に仕込んでいた逆賊団は」
インジャ「なぜわかった?」
テギル「宮中に逆賊団がいるだろうと予想はしていたが、さっぱりわからなかった。どうすれば彼らを同時に動かせるのか」

「だが」テギルは後ろの鐘を振り返る。「あんたが鐘をついた直後、確信した」

インジャ「ならば皆…!」

~~~~

そのとおりだ。
延礽君の住処へ乗り込んだ3人は、すかさず踏み込んだ武官たちに囲まれる。
観察使の札を手に漢城府へ乗り込んだ者も、あっさりその場で逮捕された。
景宗の目の前で短刀を抜いた内官と女官は、両脇に潜んでいたサウンとサモに、すぐさま刀を突きつけられる。

景宗「…。」

確かに存在した動かぬ証拠を、景宗はその目で見たのだった。

~~~~

「これで全ておしまいだ」テギルは静かに告げた。「イ・インジャ」

インジャ「私は心から願っていた。お前が王になるのを」
テギル「天地の気運を読んで未来を見通すことが出来ると聞いたが、なぜか俺の顔はよく見えなかったようだな。一体どこを見て俺が王になる相だって?」

インジャは隣にいた同志の刀を抜き、テギルの首に突きつけた。「私の手に掛かって死にたいか?」

テギル「出来るのか」

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刀を前に身動ぎ一つしないテギルに、インジャが唇をぎゅっと噛み締めた。

#お父さんを殺されてインジャの屋敷に乗り込んだときを思うと、ホントに変わったね~^^

「ペク・テギルめ!」インジャが刀を振り上げたそのとき!
「やめよ」向こうで声がする。
「?」次の瞬間、インジャは駆け込んできた武官たちに周りを取り囲まれていた。
後ろから現れたのは、サウンとサモを伴った景宗だ。

インジャ「!」

インジャを見る景宗の目はどこまでも冷ややかだ。
インジャは握っていた刀をその場に落とし、頭を下げた。

景宗「しかと見た。そなたの胸の中にあるその逆心を」
インジャ「殿下、誤解にございます。証拠もなしに、私が何をしたと…」

「証拠を!」景宗の声に、宮中で捕らえられた同志たちが連れて来られ、インジャの前に並べられた。
「!」インジャは呆然と景宗を見つめ、隣にいるテギルを振り返る。「…。」

景宗「どうだ?今度も言い逃れてみるか?」

「…。」万事休すか。
インジャは心の中で叫んだ。王よ、まだ終わってはいない!決して!

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捕らえられたインジャは、町の人々の前で柱に縛りつけられ、見世物にされた。

景宗(声)「取り調べはない。万人の前で逆賊の顔を晒し、日暮れとともに斬首した後は、民に見えるところへ首を掲げ、二度と逆賊の種が根づかぬようにせよ」

「逆賊だって?」集まった人々がインジャを指差す。「あいつが例の?」「何でよりによって逆賊なんかに!」「なんて奴だ!」

「目玉くり抜いちまいな!」人垣の後ろから女が叫ぶ。
ホンメだ!

ホンメ「どうせ三途の川を渡るんだから、今やっちまっても構いやしないよ!」

「そう思いやしませんか?!」ホンメの叫びに、皆が頷く。

ホンメの手下が畳み掛けた。「あいつはね!」

ホンメの手下「不憫な民の血と汗、すっかり食い物にしやがる奴なんですよ!」

#うんうん、あんたもムミョンに斬られたけどもちろん普通に生きてるよね。

あちこちから卵が投げつけられる。

インジャ「…。」

#卵を平気で投げるほど裕福なんだね、みんな。ふーん。

そこへ…
後ろで静かに様子を見ていたテギルが、インジャの前に進み出た。

テギル「イ・インジャ」
インジャ「ペク・テギル!いっそのこと私の首を撥ねろ!こんなやり方で辱めるとは… 恐れ多くもこのイ・インジャに!!!」
テギル「屈辱だろう。だがな、殿下があんたをここへ立たせたのは何故だと思う?」
インジャ「…。」
テギル「残っている残党たちに見せつけるためだ。あんたの凄絶な最期を!そうすれば二度と逆心を抱くこともなくなる」
インジャ「一体何をどこまで知っているのだ?」

テギルはさらに一歩二歩と、インジャに近づいた。「湖南の朴氏」

インジャ「何故それを!」
テギル「うちの親父が息子を放って今までどうしてたと思う?」
インジャ「ペク・マングムが一体何をしたと?」

「最初からわかってた」インジャを睨むテギルの目が刃のように鋭くなる。「チョン・ヒリャンは死んでいないとな」

303

インジャ「!!!」
テギル「しばらくの間脈を遅らせる薬を使ったんだろう。知っててわざと泳がせたんだ。窮地に陥った鼠が穴を探すようにな。朴氏は決して都城の地を踏めはしない」

全てはマングムの仲間たちが辛抱強く張り込み、調べたことだった。
「…。」インジャは言葉もなく、ただテギルを睨みつける。
テギルはチラリと空を見上げた。「日暮れに会おう」

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ここで区切ります。

※『十干』と『地支(十二支)』について

『十干』は”木火土金水”の五行を陰陽に分け、”甲乙丙丁戊己庚辛壬癸”としたもので、十進法で数えるときに使います。
『地支(十二支)』はお馴染みの”子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥”ですね。
この『十干』と『地支(十二支)』を組み合わせた六十干支で年や日を表します。

インジャはこれを鐘の暗号で仲間に作戦決行を伝えたのですが、テギルがこの「戊申」の意味になぜピンと来たのかは疑問です。
景宗や延礽君は絵を見たので、気づいたのは理解できますが…。
脚本によっては「なぜテギルはわかったのかな?」って謎解きするんですけど、おそらく考えても無駄でしょう(爆)
父ちゃんが調べたのかな♪

それにしても、鐘の音作戦、あまりに呆気なかったですよねぇ。作戦自体もっと時間かけて楽しみたかったな。

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