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テバク17話あらすじ&日本語訳vol.1

      2016/05/29

チャン・グンソク、ヨ・ジング出演SBSドラマ「テバク(대박)」17話です。

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一心不乱に掘り起こした棺の蓋を、テギルは恐る恐る外した。
そこは…

テギル「!!!」

…もぬけの殻ではないか!

テギルの目から大粒の涙が流れ落ちる。
彼は混乱し、泣きわめいた。

トッケビ「そんな馬鹿な!マングムはどこ行ったんだ?!」

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「あんたの言うことなんか信じられるか」頑ななテギルに、インジャは言った。「墓を掘り返し、棺を開けてみればいいではないか」

テギル「…。」
インジャ「その中に… 真実があるだろう」

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さらに棺の蓋をずらしてみると、そこに封筒が潜ませてあるのが見えた。

テギル「!」

その中から一枚の文書が出てくる。

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#医師による治療記録のようですね。
矢の貫通傷に止血を施したとか、打撲症に針治療をしたとか、薬を処方したとか書いてあって、付添人としてインジャの名前も。(※追記:左右の記述は別の人の治療記録で、打撲傷に針治療というのはマングムに関係ないですね。ご指摘くださった方、ありがとうございます^^)

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テギルはホンメの元へ乗り込んだ。

テギル「あの日、親父を最後に見たのはあんたじゃないか」
ホンメ「急に何でマングムさんを探してんだい?」
テギル「単刀直入に訊く。親父の死体をどうした?」
ホンメ「…。」

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あの日…
背にインジャの矢を受けて川に嵌ったマングムを、ホンメたちが引き上げ、インジャの屋敷に運んでいた。

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ホンメ「マングムさんの死体を引き上げて、白面書生のところへ届けたんだよ」

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運ばれてきた遺体を見て、日当たりの良いところに埋めるようにと、インジャがムミョンに命じる。
そこで、ホンメはインジャの屋敷を後にしたのだ。

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テギル「それだけか?」
ホンメ「他に何があるってんだい?」

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トッケビ団は恵民署を訪ねていた。

※恵民署=庶民のための診療所

トッケビ「あの時、間違いなくマングムが死んだと思ってたんだ」
ヨナ「だけど、実は生きていらっしゃっると…」
チェゴン「…。」
ソリム「…。」
トッケビ「こりゃイ・インジャが何か仕組んだに違いないぞ」

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ホンメが帰った後、ムミョンがマングムの遺体に蓆を被せたところで、インジャが口を開いた。「待て」

ムミョン「?」

インジャはもう一度マングムの顔を見て、手首の脈をとる。
手を離すと、彼は笑い声を上げた。

すぐさま診療所へ連れて行き、治療を受けさせると、治療記録を破り取ったのだった

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棺の中から出て来た治療記録は、恵民署に保管されていた数年前の記録簿にぴったり合わさった。
間違いなくここから破り取られたものだ。

医師「あぁ、ようやく思い出したぞ」

#おお、お医者と言えばこの御方♪

医者「あの日、矢に撃たれた患者がいたんだが…」

「いたんだが?」テギルが入ってくる。

医者「奇跡的に生き返ったのだ」
テギル「…。」
トッケビ「マングムが生きていたってことですかい?何てことだ!!!」
ヨナ「患者はその後どうなったのですか?」

「三日目だったか…?」医師は記憶を辿る。
マングムのいる部屋を覗いた医師は、空っぽになっている部屋に呆然としたのだった。

医師「意識もない人だったから、間違いなく誰かが連れて行ったのだ」
テギル「イ・インジャだ」」
チェゴン「生きていたのは確かなのか?」
医師「もちろん!確かに生きていたぞ」

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延礽君はじっと考え込んでいた。
雑仕女の賤出が王位に就くのを見たくない… キム・イルギョンの言葉が頭から離れなかったのだ。

そこへサンギルがやって来る。「殿下がお呼びです」

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粛宗は随分疲れた様子で、指先でその重い頭を押さえ、いつものように咳込んだ。

粛宗「イ・インジャの首をすぐに斬らず、二日の猶予を与えた理由がわかるか」
延礽君「逆賊鄭氏をおびき寄せるためですか」

「…。」粛宗は顔を上げ、まっすぐに延礽君を見ると、小さく頷いた。「だが、考えが変わった」

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「引っ掛かりはしない」インジャは牢でそう言った。

インジャ「鄭氏は決して王の魔の手に掛かったりはせぬ」
ファング「大きな災いを被ると、人はそうなるものです」
インジャ「あやつはおそらく私を試しているのであろう。窺っているのだ。掴んでもいい駒なのか、捨てるべき駒なのか」

その通りだ。
鄭氏、チョン・ヒリャンはインジャのことを調べて回っていた。
「白面書生の話はやめてくださいな」今やホンメも彼の話を嫌がった。「あの人のためにどれだけ苦労したと…」

ジンギ「あいつが動かずにいるということは」
インジャ「私を”捨てるべき駒”と判断したか、それとも…」

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「確信できぬのであろう」粛宗が言った。

粛宗「オロチを千匹、内に抱えている奴だ。それゆえこの長い年月、余の目を避け生き長らえてこられたのだ。ならばお前は、これからどうすべきだ」
延礽君「二匹の兎を追って両方逃さぬよう、目の前の一匹から捕らえます」

粛宗はうなずき、サウンに合図をする。
サウンが延礽君に差し出したのは…

延礽君「發兵符ではありませんか」

※發兵符=提示すれば軍隊を動かすことができる牌

粛宗「訓練都監、御營廳、摠戎廳、守禦廳、禁衛営、全権をお前に渡す」
延礽君「!」
粛宗「逆賊の刃が一堂に会した。必ずや首を斬らねば」
延礽君「はい、殿下」

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父のことを思い巡らせながら、テギルは夜道を一人歩いていた。
そこへ…

「君の答えが重要だ」誰かの静かな声が不意に聞こえてくる。

テギル「誰だ?」
声「市廛の商人も、賭場の店主も、タムソなる娘も、イ・インジャを捨てた」

「…。」テギルは慎重に声のする方へ近づいていく。「誰だと訊いたはずだが」

声「だが、百の兵士より重みのある商人もいるもの。君の考えを聞きたい。イ・インジャの手を取るべきか」

声のする場所に狙いを定め、刀を抜いて角を曲がる。
と… そこには誰の姿もなかった。

テギル「?」

地面の上に、美しいツツジが残されている他には。

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インジャの推測は続いていた。

インジャ「鄭氏はテギルに答えを求めるだろう。その答えにしたがって動くはずだ。私を救い出すかどうか」
ジンギ「はぁ、それにしても少論の奴ら、ちらりとも現れんな」
ムミョン「…。」
ジンギ「大臣ってのは全く…」
インジャ「いや、彼らも死力を尽くしているはずだ」
ジンギ「?」
インジャ「このイ・インジャが死ねば、次は自分たちだからな。ははは」

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少論の大臣たちが訪ねていたのは世子のもとだ。

チョ・イルス「邸下、利害と損失を考えるべきです」
世子「自分の策士に会うだけなのに、一体なぜ反対するのですか」
イルス「邸下、逆賊として捕らえられたイ・インジャに会うのは実に危険なことです。それよりも殿下を説得して取り調べを再開し、イ・インジャを無罪放免とせねばなりません」
大臣「あやつが逆賊とされて死ぬことになれば、そばに置いていた邸下の功績にも大きな傷になるではありませんか」

「…。」世子は納得したように小さく頷く。

#世子の頼りなさたるや…^^;;

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「話が違うではありませんか!」少論の大臣たちを集めると、キム・イルギョンが一喝した。

イルギョン「イ・インジャを捨てて、別の剣を掴もうと…」

チョ・イルスがドンと拳で卓を叩く。

イルギョン「!」
イルス「我々少論の将来がかかった問題なのに、あなた一人を信じて進めるわけがないでしょう!」

少論の大臣はイルギョンを残し、揃って席を立った。

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「これが何に見えますか」發兵符を手に、延礽君が言う。
大殿を出て来たところを、キム・チャンジプたち老論の大臣が彼を迎えたのだ。

チャンジプ「逆賊たちを捕らえるための軍権に見えますが」
延礽君「いいえ。それよりもこれは… 脚を持たぬ馬です」
チャンジプ「脚を持たぬ馬?」
延礽君「噂は馬より早いものではありませんか」
チャンジプ「…。」
延礽君「あやつらが欲を行動に移すまで、さらなる窮地に追い込む必要があります」

一人になると、キム・チャンジプは連れ立って歩く少論の大臣たちを窺った。「窮地に追い込まれた鼠が爪を露わにするまで待つとするか」

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テギルは義禁府へやってきた。
門の前に見張りが立ち塞がっている。

テギル「お願いです。中へ入れてください」
門番「この時間は誰も入れぬ。しかも大逆罪人に会いに来るとは。早く帰るのだ!」

「イ・インジャに会いに来たのか」そこへ現れたのは延礽君だ。

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「父親が生きていると?」義禁府の門を少し離れたところで、延礽君は知らせを耳にした。

延礽君(心の声)「実父のペク・マングムが生きていたのか…」

「ついて来い」彼らは義禁府へと引き返した。

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「説明しろ」インジャの牢の前で、テギルは言った。

テギル「俺が理解できるように」
インジャ「一緒にいたのだ。お前が私を訪ねてきた時にな」

父が殺されたと知り、テギルがインジャの家へ乗り込んできた時のことだ。

インジャ「お前が私を訪ねてきて、ペク・マングムを殺した理由を聞いた時、ペク・マングムはそこにいたのだ」
テギル「親父が…そこにいた?!それで、親父はどこにいる?」
インジャ「…。」
テギル「生きているなら、なぜ今まで一度も現れなかったんだ?!」
インジャ「ペク・マングムもお前が王となるのを望んだからだ」
テギル「!」

「最初は納得しなかった」インジャは当時の様子を話し始めた。

~~~~

布団の上でペク・マングムは目を開けた。
「気がついたか」声がした方に首を動かすと… イ・インジャが脇に座って自分を見下ろしているではないか!

マングム「イ… イ・インジャ!」
インジャ「こうして床に臥しているのを見ると、少々気が引けるものだな」
マングム「!」
インジャ「どうだろうか、ペク・マングム。一度死んだことにして、私と取引をしてみないか。私はペク・テギルを王にするつもりだ」
マングム「!」

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インジャ「だが、大業への真意を理解すると彼も同意したのだ。私の志に」
テギル「たわ言はよせ!親父が俺を捨てて、お前なんかに従うはずがない!親父は…」
インジャ「ペク・マングムは真実を全て知っていた。お前が王と淑嬪の子であり、三宗血脈を持っていることを。お前を王にするこの偉大な大業のために、喜んで父子の縁を放棄したのだ」

※三宗血脈=王位継承順位に関する言葉。三宗とは孝宗、顕宗、粛宗のこと。粛宗の二人の息子のうち、景宗(ドラマ内では現在世子)に世継ぎが生まれなかった場合、それより前の代を遡って継承者を決めるのではなく、三宗の血を受け継いでいる延礽君が継承すべきだと主張するためにこの言葉が使われました。テギルも父親が粛宗であれば、延礽君と同じ『三宗血脈』だというわけですね。

テギル「…。」
インジャ「お前にも時が来た。刀を抜く時が来たのだ。私に向けてではない、我が国朝鮮のために、民のために」
テギル「親父はどこにいる?」
インジャ「私の命令一つでいつでも生死を左右できるところにいる。さぁ、どうする?」
テギル「親父に指一本触れてみろ!死刑台に上がる前に、俺の手で殺してやる!」
インジャ「ならば動くがいい。私を救い出せるのはお前だけだ」

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義禁府を出て、テギルはまた呆然と歩き始めた。
「忘れるな。ペク・マングムの居場所を知っているのはこのイ・インジャだけだ」インジャの狡猾な言葉が頭のなかを渦巻く。

「やるのか」待っていた延礽君が声を掛けた。

テギル「?」
延礽君「イ・インジャを救い出すつもりかと訊いたのだ」
テギル「!」

#おっ、今日は冴えてるね、宮様

延礽君「イ・インジャの策略だ。父親が生きているなら、なぜ今まで現れなかった?」
テギル「…。」

#うーん、延礽君相手にそこには答えられないのが辛いね

延礽君「口約束だけで、何の保証もないではないか」

「はっ!」突然何かを思いついたテギルは、延礽君を残して駈け出した。
延礽君は待機していたサンギルに彼を追わせる。「…。」

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「どういうこと?!」寺を訪ねてきたテギルの話を聞き、タムソは耳を疑った。「ペク・マングムが生きているなんて」

テギル「知らなかったのか?」
タムソ「そんなはずが…。この目で遺体を確かめたのに」
テギル「いや、親父は間違いなく生きてる。墓は空っぽだったし、イ・インジャは嘘を言っているような目じゃなかった」
タムソ「死んだと思っていたペク・マングムが… 生きていると?!」

タムソはその衝撃に、続けるべき言葉を失った。

タムソ(心の声)「師匠、私にさえ隠していたのですか?私がペク・マングムの死でどれだけ…!」

「教えてくれ」テギルの声は切実だ。「今、父がどこにいるのか」

タムソ「まさか師匠が…?」
テギル「二度も親父を失うわけにはいかない。イ・インジャの汚い欲望のために!」
タムソ「漢陽の地は師匠の手中にある。絶対に見つからないわ」
テギル「いや、必ず見つけ出す。漢陽じゅうをひっくり返してもな」
タムソ「私が言ってあげられることは一つだけ。絶対に師匠の味方につかないで」

「…。」その短い一言に込められたタムソの気持ちを、テギルは無言で受け入れた。

テギル「お前も…もう手放せよ」
タムソ「…?」
テギル「親父にまつわる自責の念、罪悪感」
タムソ「…。」
テギル「俺も…今度こそ全部はたき落とすつもりだ」

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テギルは静かに背を向け、寺を後にした。

タムソ「良かった…。本当に良かったわ。あなたのお父さんが生きていらっしゃるなんて…」

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ここで区切ります。
タムソとのシーン、良かったですね^^

そうそう、サウンとサモの見分け方について一言。

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