韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

韓国ドラマのあらすじや詳細日本語訳を紹介!セリフを題材にした文法解説も

テバク12話あらすじ&日本語訳vol.3

   

チャン・グンソク、ヨ・ジング出演「テバク」12話の終盤です。

+-+-+-+

父、粛宗の元を後にして、延礽君は廊下を進みながら思わず溜息をついた。「歯痒いばかりだ…」

延礽君「ペク・テギルの住処はわかるか?」

+-+-+-+

「あのとき、あんたと別れてから…」ソリムは餓鬼から解放されてからのことを話し始めた。

ソリム「帰る場所もなかったんだ。あんたのお陰で助かった命… お父さんとお母さんの仇を討って綺麗さっぱり死のうと思ってたんだけど…」

~~~~

六鬼神の賭場に入ろうと、窓口で借入の判を押してもらったソリムは、偶然その前を通りかかった男の後を追った。
それが犬斫刀だ。

#手首に押してもらってたお値段は、延礽君と同じ30両でしたよ(笑)

犬斫刀の後を追って行くと、他でもない六鬼神と二人きりでいるではないか。
そっと近づいていって短刀を振りかざしたところを、六鬼神に捕らえられたのだ。

「こいつ!」六鬼神が彼女の手首めがけて小斧を振り下ろそうとしたのを、犬斫刀がすかさず制した。
怒りのやり場を失った六鬼神は、彼の腕を掴んでいた犬斫刀の手首に、その斧を振り下ろした。

犬斫刀「…。」

犬斫刀は顔色一つ変えず、六鬼神の手から斧を奪い取り、ソリムの足元に放り投げた。

犬斫刀「女には手を出すな」

155

#何この無駄なカッコよさ(爆)

その日以来、ソリムは犬斫刀の元に身を寄せたのだった。

~~~~

ソリム「六鬼神を殺すまで、その間だけいようと思って」
テギル「…。」
ソリム「全部終わったから、犬斫刀に話すつもり。出て行くって」
テギル「…。」
ソリム「ごめんね。昨日の夜…」

と、そこへ、延礽君がぶらりとやって来て、二人の前で咳払いをした。

テギル「?」
ソリム「?」

きょとんとしている二人の前で、延礽君は縁台へ上がり、腰を下ろした。「後始末は全部私がやったのに」

延礽君「なぜ二人だけで余興を?」

延礽君は酒瓶を掴み、ゴクゴクと流し込む。

ソリム「あぁ!昨日の!」
延礽君「…。」
ソリム「ところで誰?」
延礽君「!」
ソリム「…。」
延礽君「(テギルに)お前の周りにいる人間は、なぜ礼儀知らずばかりなのだ?」
テギル「あんたより年上だからな」
延礽君「そんなこと関係ないだろう?」

「友人なのに」延礽君がさらりと付け足す。

テギル「…えっ?」

「…。」延礽君は気まずそうに俯いた。

ソリム「(テギルに)友だちだって言ってるけど」
延礽君「…。」
ソリム「テギル、あんた友だちもいたんだね」

「友人ねぇ」テギルはからかうような目で延礽君を覗き込む。「兄さん…そう呼んでみろ」

延礽君「何と!」
ソリム「何悩んでんのよ。顔にはっきり書いてあるわ」
延礽君「!」
ソリム「あんた、お兄さんに会いたくて来たんでしょ。お兄さんに気持ちよ~く打ち明けちゃいなって」
延礽君「お前な、私が誰かも知らずにペチャクチャと」
ソリム「何よ。宮様か何か?」

ソリムはケラケラと笑い声を立てた。

延礽君「その通り。”宮様”だ」
ソリム「!!!」

ソリムは目を丸くしたものの、キャハハと笑って延礽君をトンと叩く。
「…本当に宮様だ」ようやくテギルが小声で言った。

ソリム「…………。」

+-+-+-+

「用件を話せよ」罰として両手を上げるソリムを挟んで、テギルは延礽君に言った。

156

延礽君「イ・インジャの手足を斬ろうとしているようだが、ならば麻浦の骨師もやるつもりなのか?」

「あの~、骨師ってことは…」ソリムが口を挟み、即刻たしなめられる。

テギル「それがどうした?あぁ、兄貴のことが心配なんだな」
延礽君「こいつ!」
テギル「…。」
延礽君「私も一役買いたいのだが」
テギル「わかりやすく言えよ」
延礽君「禁亂廛權を廃止し、イ・インジャの資金源を断つのが私の目的だ」
テギル「禁亂廛權…?」

トッケビの生地屋に突然踏み込んだ男たちを、テギルは思い浮かべた。

延礽君「亂廛の小商人たちを死地に追いやる悪法だ」
テギル「…。」
延礽君「市廛の商人たちの悪事を記録した帳簿が必要だが、その帳簿を骨師が持っている」

「ちょっと話してもいいです?」ソリムが恐る恐る口を開いた。

延礽君「腕を下ろせ」

「はぁ」ソリムは両腕を下ろし、ホッと息をついた。

ソリム「骨師のことなんですけど、聞いたことがあるんです」

「骨師だと?!」後ろで突然トッケビが大声を上げた。
「骨師がどこにいるって?!」トッケビは半ば気が触れたかのように躍り出てくる。「骨師め!!!」

+-+-+-+

気を落ち着けると、トッケビは3人を前に静かに語り始めた。

トッケビ「ワシの生涯には拭えない悪縁が二人いる。一人は白面書生イ・インジャ。そしてもう一人が骨師だ。ワシの目玉を奪って行ったのが骨師、奴だ!」

「ワシがその日、イカサマをしたのは確かだ」そう言って、トッケビは右目の眼帯を押さえた。

~~~~

その日、闘牋勝負に勝っていたトッケビの手首を、骨師がいきなり捻り上げた。

骨師「旦那、ここでイカサマやったらどうなるか知ってるよな」
トッケビ「待てよ。手首がなくなったら、どうやって金と女に触るんだ?」
骨師「あんたの手首にゃ興味はないさ」

「はははは」骨師は手を離し、わざとらしく笑ってみせる。

骨師「だが、あんたの目ん玉は気に入ったな」

ほどなくして、トッケビの大きな悲鳴が賭場に響いたのだ。

~~~~

ソリム「聞いた話があるんだけど…」

「骨師の特技は?」ソリムの言葉を無視し、テギルが言った。

ソリム「…。」
トッケビ「奴は造形師だから特技みたいなもんはない」
ソリム「造形師?」
トッケビ「骨牌、双六、闘牋札、何だって作る。客の望み通りにな。だが、それも昔の話で、今は麻浦の商権を握る実力者だ。船舶を管理する官吏たちも、奴の前じゃ猫に睨まれた鼠だ。骨師の許可なしじゃ栗一つだって船に積めやしない。少なくとも麻浦じゃ、骨師は断然たる王だ」
テギル「そんなら、その骨師を仕留めりゃイ・インジャも揺さぶれるな」
トッケビ「そりゃ勿論。イ・インジャの資金源は、一番が市廛の商人、二番がホンメの賭場、骨師の奴はそれに続いて三番目だ」

話すきっかけを尽く奪われていたソリムが、痺れを切らして卓をトンと叩いた。「私にも言わせてよ」

ソリム「骨師には子どもが一人いるんだけど、捕まってるんだって。イ・インジャの人質になってるとか」
テギル「麻浦の商権を握っている骨師、その莫大な収益の5割をイ・インジャに上納している。だが、それは子どもを人質にした取引だったってことか」

# ↑ 知的すぎてテギルの口から出る台詞とは思えん(爆

延礽君「その人質が…消えたとしたら?」

テギルが頷く。「その人質は… どこだろうな」

157

+-+-+-+

延礽君はホンメの賭場のそばまでやって来た。
「襲撃なんて必要ない」テギルにそう言われたのだ。「宮様がいらっしゃるんだからさ」

賭場の前でトッケビがわざとらしく倒れ、騒いで門番の目を引く。

トッケビ「口眼喎斜が起きたぞ!」

※口眼喎斜=眼と口が一方にねじれる病状

しかたなく、門番が言って声を掛けているうちに、延礽君はさっと中へ入った。

テギル(声)「頑張れよ、宮様」

トッケビは延礽君が中へ入ったのを確かめ、つとめて自然に立ち上がった。「半月に一度はこうなるんだ」

トッケビ「せっかくだから賭場を見物してもいいかね?」

+-+-+-+

ホンメの賭場は今日も大賑わいだ。
階上から場内を満足気に見渡したホンメは、ハッと視線を止めた。
向こうを歩いて行くのは… 延礽君では?

ホンメ「!」

急いで後を追いかけるものの、彼女は満員の客の中にその姿を見失ってしまった。
あれは確かに延礽君のように見えたのだが…?

+-+-+-+

ファング「月香閣の妓生になりたいと?」

ファングの月香閣を、若い女が訪ねていた。
ソリムだ。

ファング「その顔なら引けは取らないけれど… 今までどこに?」
ソリム「釜山で人気の妓生でした」
ファング「そう。特技は?」

伽耶琴の音色に乗せて、ソリムは美しい舞を披露した。
ファングが実に満足気な顔で彼女の舞を眺める。

廊下を通り過ぎるテギルと、扇子で顔を隠したソリムが、僅かに開いた扉の隙間越しに、ひそかに視線を合わせた。

159

+-+-+-+

ホンメの賭場の奥へ忍びこむと、延礽君は廊下の角でそっと向こうを窺った。

延礽君「…。」

男が二人、立っているのが見える。

#この回の最初の方でも、廊下の向こうに男が二人見張ってるところへ忍びこんだばっかだよねぇ。

+-+-+-+

延礽君はホンメの賭場、テギルは月香閣、それぞれ二手に分かれて捜索は進んでいた。
ふたりとも難なく奥まで辿り着いたものの、なかなか目当ての場所には行き当たらない。

+-+-+-+

舞を踊り終えると、ソリムは再びファングの前に腰を下ろした。

ファング「なかなかの腕前だけれど、顔相に挑禍殺が出ているわね」
ソリム「え?」
ファング「いや、白虎大殺かしら」

※白虎大殺=急死、変死、事故死などで命を失わせる最も凶悪な殺

ソリム「…。」

「白虎大殺だわ」ファングが繰り返し、笑みを浮かべる。

161

ファング「あなたの脆い体には、悪辣で刺々しい気運が満ちている。その凶殺にまじわった者は死を免れない」
ソリム「!」
ファング「どう?私の言葉は違っているかしら」

ソリムは暗い顔で口を結んだ。

ファング「お帰りなさい」

+-+-+-+

意気消沈して庭へ出たソリムは、向こうへと急ぐテギルの姿を目にした。

ソリム「…。」

凶悪な相を持つ自分は、このままテギルのそばにいてはいけないのだろうか…。
テギルを死に追いやることになってしまうのだろうか…。

と、そのとき、ファングが彼女を追って出てくる。

ファング「白虎大殺は凶殺の中で最も悪い凶殺」
ソリム「…。」
ファング「教えてあげましょうか。あなたの体に入り込んだ凶殺を抜く方法を」
ソリム「!」

+-+-+-+

テギルは庭の隅をすり抜け、別の棟へと忍び込んだ。
そこは一段と暗く、静かだ。

手前の扉に手を掛けようとしたとき、中から女の声がした。「誰?」

テギル「!」

テギルは一旦手を離し、周囲を窺う。

声「武芸の心得があるわね」
テギル「?!」
声「この部屋には何もないから、盗賊なら帰りなさい」

「…。」テギルは慎重にその扉を開けた。

+-+-+-+

「十テンだ!」ホンメの賭場で、トッケビは快進撃を続けていた。
「一体何です?」ホンメがやって来て、騒ぐトッケビに釘を刺す。

ホンメ「昨日今日始めたわけじゃあるまいし、何をそう大騒ぎしてんですか」

トッケビがチラリと奥を見た。延礽君が向こうを横切って行ったのだ。

ホンメ「?」

トッケビの視線をすかさず追いかけ、ホンメも奥を見る。「…?」

トッケビ「騒いでなんかいないぞ、これを見ろよ、ホンメ。ははは!数年ぶりにやってみたんだぞ」

「あぁ、可愛いワシの金!」儲けた金を大事に抱きしめて見せる。

「…。」ホンメはどうも不安を拭いきれず、賭場の奥にもう一度目を凝らした。

+-+-+-+

テギルが扉を開けて中へ入ると、書を広げていた若い女がゆっくりと顔を上げた。

女「…誰?」

顔にも声にも落ち着いた気品があり、その周囲は大量の本で埋まっている。

テギル「骨師を…知ってるか?」
女「私が先に質問したのに、的はずれな答えね」

と、そのとき、扉の向こうでファングの声がした。「いるの?」

テギル「!!!」

+-+-+-+

扉を開けると、ファングは女を見下ろした。
そこには女が一人いるだけで、テギルの姿はない。

女「どうなさいました?」
ファング「読みたいと言っていた書を持って来たわ」

下働きの妓生が、運んできた書を卓上に置いた。

ファング「不便なことがあれば遠慮なく」
女「ありません」

「そう」ファングは部屋の奥、左右にチラリと鋭い視線を送り、くるりと身を翻す。
彼女が外へ出て扉を閉めると同時に、身を潜めていたテギルが隣の間から出て来た。

女「…。」
テギル「俺が助けてやるから、一緒にここを出るんだ」
女「私が誰だか知ってのこと?」
テギル「骨師が愛してやまない娘」
女「…。」
テギル「普通じゃないな。足音だけで人を見破るとは」

女は少し目を伏せると、口調を変えた、「どなたか存じませんが、誤解があるようです」

テギル「?」
女「私はこの月香閣に人質に取られているわけではありません」

~~~~

そう言いながら、女はインジャの言葉を克明に思い浮かべた。

インジャ「父親の死を望まないならば、おとなしくしていることだ」

~~~~

女「ご覧のとおり見張りもいませんし、望めばいつでも外に出られるではありませんか」
テギル「…。」
女「だから、監禁ではないのです」

堂々と言い張る彼女に、テギルはニヤリと微笑んだ。「じゃあ構わないんだな」

テギル「俺が骨師を死に追いやっても」
女「!」
テギル「噂は聞いてるだろ。西小門の六鬼神が木っ端微塵になったって。奴を倒したのは俺だ、ペク・テギル」

女は目を大きく見開き、じっとテギルを見上げた。「!」

+-+-+-+

ここでエンディングです。

最後、骨師が「来たか、ペク・マングムの息子!」と言ってるショットは、繋がりづらいので本文から省きました。

月香閣のファング役の女優さん、ものすごく聞き取りやすくなりましたね。
前は妙な癖があって何言ってるかわからなかったんだけど、一語一語ハッキリしててすごくわかりやすくなりました。
ありがたや~♪
キャラも風格があって、いい感じです^^

 - テバク ,