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テバク7話あらすじ&日本語訳vol.3

   

チャン・グンソク、ヨ・ジング出演「テバク」7話の終盤です。

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「調べてみたか?」イ・インジャは月香閣の行首、ファング(黄狗)から報告を受けていた。
彼女が差し出したのは、1枚の人相書きだ。

そこには中年の男の顔、そして”黄鎮紀”と名が記してある。

ファング「宣傳官出身の武人、ファン・ジンギ。武芸においてはこの男が随一であり、ご存知のように逆賊として今は義禁府に拘留されていますので、イ様の配下に置くに申し分ないでしょう。しかもこの男、”帝王の剣”と悪縁があり…」

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山で仕留めた獲物を焼き、頬張っていたキム・チェゴンは、誰かが近づいてくる気配に気づき、チラリと視線を上げた。「?」
ツカツカと近づいてくるのは、前に見かけた”虎の目の若者”ではないか。

彼はチェゴンの前までやって来ると、そこへ跪いた。

チェゴン「何だ?お前」
テギル「朝鮮一の勝負師になる俺、ペク・テギルは、今日からあなたを師匠とする」
チェゴン「勝負師になりたい奴がなぜ俺を師とする?訪ねる相手を間違えたようだな。帰れ」
テギル「俺は今日死ぬ」
チェゴン「お前が死のうが俺に何の関係もないだろ」
テギル「関係ある。あんたの弟子になる人なんだから」
チェゴン「こいつ、黙って聞いていれば!」
テギル「たった一人の弟子が今から死にに行く。殺すなり助けるなり師匠の好きにしろ」

それだけ言って、テギルは立ち上がり、背を向けた。
「くだらん奴だ」そう言って肉を頬張りながら、チェゴンは鋭い目でテギルの後ろ姿を見た。

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テギルは凝りもせず、また餓鬼の元へ戻ってきた。
奴隷たちが眠っている部屋へそっと忍びこむと、テギルは彼らを集める。
最後に起こしたのが、ソリムだ。

テギル「今夜が最後の機会だ。ここを離れられる最後の機会」
ソリム「…。」

「行こう。いつまでもここにいられないよ」仲間が言う。

テギルは後ろで待っている奴隷たちを振り返った。「僕が阻止するから、みんな逃げてください」

テギル「絶対に振り返らないで」

皆が顔を見合わせ、頷いた。

ソリム「あんた、何でこんなこと…?」
テギル「帰らないとな、故郷に」

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先頭に立って外へ出ると、テギルは皆を急いで門の方へと走らせた。
と、そこへ奥から聞こえた声は…

「お前ら、何してんだ?」

餓鬼だ!

#いくらなんでも見つかるの早すぎ

餓鬼の手下たちも、まるで待ち構えていたかのように一斉に出て来て、彼らに迫る。

083

餓鬼「おいクズよ、お前のせいで棒叩きに遭ったのを思い出しただけでも歯ぎしりしてたところだ。それが自分の足でやって来るとはな」
テギル「…。」

「やれ」餓鬼の合図で手下たちが飛びかかる。
テギルは咄嗟に灯り用の薪を掴み、振り回した。

テギル「(後ろの奴隷たちを振り返り)何してる!門を開けろ!」

門の前で躊躇している彼らに、テギルは怒鳴った。「いつまでもこんなふうに生きるつもりか?!」
「…。」彼らは意を決し、門の錠を外して駆け出す。

餓鬼「何してる!逃げちまうぞ!」

テギルは一人残り、急いで門を内側から閉めて両手で押さえた。
手下たちが一斉にテギルに襲いかかる。

テギル「!!!」

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「…。」テギルがぼんやり意識を取り戻すと、餓鬼が彼を覗きこんだ。「クズよ、よく寝たか?」

テギル「テギルだ」
餓鬼「何?」
テギル「クズじゃなくてテギルだ…俺の名前」
餓鬼「そうか、ペク・テギル」
テギル「…。」

「それはそうと…」餓鬼が続ける。

餓鬼「言われた通り働いて、飯をやれば食って、吠えろっつったら吠えて、噛みつけったら噛みついて。そういうのが性に合ってる奴らだ。何様のつもりで奴らの人生に責任を持とうとする?ん?王様にでもなるつもりか?」
テギル「そんならお前は?何で人を獣扱いするんだ?何様だよ!」
餓鬼「それがこの世の道理ってもんだ。持たざる者は踏みつけられ、持てる者は踏みつける」

倒れたまま、テギルはじっと餓鬼を睨みつけた。

餓鬼「わかるか?お前のせいであいつら、後で捕まって殺されるんだぞ」

ちょうどそこへ、餓鬼の手下が一人、逃げた奴隷の髪を掴んで引っ張ってくる。
若い娘の悲鳴を聞いて、テギルの顔がこわばった。
ソリムだ!

餓鬼「ヒヒヒ、一人捕まったな」

#探しに行ってた手下は一人だけか。ほかはみんな餓鬼のまわりに突っ立ってるけど。

テギル「ソリム!」
ソリム「ごめん!」

「何だ」餓鬼が立ち上がる。「クズの奴が気になって、逃げられなかったのか?」

餓鬼はソリムの首を掴み、鎌を手に取った。

テギル「やめろ!」
餓鬼「どうした?」
テギル「お前、ぶっ殺してやる!」
餓鬼「こいつ…。何を根拠にそんな自信満々なんだか。まぁいい、お前が死ぬか俺が死ぬか、そのうちわかるだろう」

「よく見てろ」餓鬼がソリムを掴む手に力を込める。「この女はお前のせいで死ぬんだ」
餓鬼が鎌の刃先をソリムの首に押し当てようとしたその瞬間…

テギル「助けてくれ!!!!!」
餓鬼「?」
テギル「頼む… 頼むから助けてくれ!」
餓鬼「…。」
テギル「恩は一生かかっても百倍千倍にして返すから!一回だけ助けてくれ!助けてくれ!!!」

#(´;ω;`)初めて折れたよ…

餓鬼「こいつ全く… イカれちまったか」

地面に転がったまま、テギルは涙に震えた。

餓鬼「いいか、ソリム。こういうのを自業自得ってんだ」

改めて餓鬼が鎌を構える。
「わぁーーーっ!」テギルがありったけの声で叫んだ。

と、そのとき!

どこからか石が飛んできて、餓鬼の手に命中した。「わっ!」
石はまた次々に飛んできては手下たちを順に襲う。「うわっ!」

ソリム「?」
テギル「?」

開いていた門の向こうから姿を現したのは、テギルが勝手に師と決めた男、チェゴンではないか!

餓鬼「何だあいつ?」
チェゴン「俺は忙しい。まとめてかかって来い」
餓鬼「あいつ変なもんでも食ったか。お前ら、いけ!」

跳びかかった数人を棍棒でいとも簡単に叩きのめし、彼は足元に倒れているテギルを見下ろした。「お前、うちへ来たのはわざとだな」

チェゴン「ここへ来させるために」

破れかぶれのまま、テギルはへへへと笑う。
「ダラダラやってんじゃねぇぞ」餓鬼の声に、手下たちが再びチェゴンを囲む。「やっちまえ!」

086

チェゴン「来い、虫けら野郎ども。(テギルに)お前一人出しゃばったところで滅びる奴らじゃない」
テギル「いや… 俺一人じゃない」

そこへ…
外から大勢の集団が思い思いの武器を持ち、雪崩れ込んでくる。
彼らにこき使われた奴隷たちが戻ってきたのだ!

餓鬼「何だ…こいつら…」

彼らは威勢のいい雄叫びを上げ、餓鬼一味に襲いかかった。

テギル「一寸の虫にも五分の魂…、窮鼠は猫を噛むっていうのに… まして人間ならどうだ?」

「…。」力を合わせ、餓鬼たちを倒そうとする奴隷たちの勇姿を、チェゴンはじっと眺めた。

その騒ぎの隙に、ソリムは餓鬼の住処から持って来た紙束を掲げる。「これ、何だと思う?!」

餓鬼「あの女…!今すぐそいつを渡せ!」

ソリムは最初の1枚を開いた。「キム・ボクトル!」
「はい!」息子を殺されたあの老人がしわがれた声で答える。

ソリム「お爺さん!お婆さんに会いに行くのよ」

そう言って、彼女はその奴隷契約書を火に投じる。
キム・カンナン、パク・セフン、チャン・チャンニョン、ホン・カプセ、イ・ギルボク、ユ・スンジン、彼女は次々に名前を呼び、契約書を燃やした。
そして…次の契約書を広げ、彼女はハッとして冒頭の名前を見つめた。
癸雪任… ケ・ソリムだ。

ソリム「ケ・ソリム…」

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#えっと、彼女がヒロインってことでいい?(笑)役柄が分かりやすいっていう利点もあるけど、表情が豊かで、眼力や芯の強さがありますよね。

彼女の目から大粒の涙がこぼれ落ちる。
契約書をくしゃくしゃに丸め、彼女はそれを火に投げ入れた。

ソリム「私たち…、もう自由よ!自由!」

「こいつ…」起き上がろうとした餓鬼を、老人たちが思い切り棒で叩く。
餓鬼はぐったりと地面に倒れ込んだ。

ソリム「私たち…故郷に帰りましょう。故郷に!」

自由の身になった彼らから、心からの歓声が上がる。
テギルと”師匠”は黙って顔を見合わせた。「…。」

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餓鬼の屋敷に火が放たれる。
燃えさかる炎を背に、彼らはそこを後にした。

立ち止まったソリムは… 命懸けで助けてくれたテギルにしっかりと抱きついた。

テギル「!」
ソリム「私たち… 必ずまた会おう。絶対だよ」

085

返事の代わりにテギルが微笑むと、ソリムはそこから一人で歩き出す。
逞しい彼女の後ろ姿を見送り、テギルはふっと息をついた。

「お前、弟子になりたいと言ったな」テギルの横に並んで立つと、チェゴンが言った。

テギル「?」
チェゴン「ついて来い」

先に歩き出したチェゴンの後を、テギルは嬉しそうに歩き出した。

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「キム・チェゴンか…」テギルを見張っていたムミョンの報告が、すぐさまインジャへと届く。

インジャ「(ファングに)そなたの言った”帝王の剣”とは、キム・チェゴンのようだな」
ファング「面白くなりましたわ」
インジャ「(頷く)延礽君はどうしている?」
タムソ「手当たり次第に資料を集めております。師匠に関して、ごく些細な物まで全て…」

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資料の山を前に、延礽君は完全に頭を抱えていた。

延礽君「イ・インジャに関する資料はこれで全てか?」
サンギル「はい。漢城府や戸籍府を除けば、ここにある資料で全部ではありますが…。これをなぜ?」
延礽君「知らねばならぬのだ。私が狩るべき獲物が一体どんな奴なのか、どこで生まれ育ったのか、父親は誰で、子はいるのか…あやつに関する全てを知らねばならぬ。そうせねば、あやつを捕らえることはできない」

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伸ばした両手首に重りをぶら下げ、テギルはじっと踏ん張っていた。
「まずは贅肉を落とせ」そう言って、チェゴンは棒の端でテギルの腰や腹を叩く。「ここだ」

テギル「贅肉を落とすにしても、ちっとは食べなきゃいけないんじゃないか?」
チェゴン「”じゃないか?”」

チェゴンはテギルの頭をペシリと叩く。「こいつめ!」

チェゴン「これからは丁重に話せ。いいか」

そう言ってチェゴンは、棒の先に刺した食べ物を差し出した。
と、その瞬間!

チェゴン「!」

何かが飛んでくる気配に、チェゴンは咄嗟にテギルを払いのけた。

テギル「!!!」

的を外れ、近くの木の幹に刺さっていたのは… 鎌だ!
たった一人… 満身創痍の餓鬼がそこに立っていた。

餓鬼「よくも俺を怒らせたな」
チェゴン「はぁ、他人事を見物してただけなんだが」
餓鬼「俺は…餓鬼だ。人を取って食らう餓鬼だぞ!」

「うぉー!」餓鬼は威勢よく襲いかかった。

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と…”人を取って食らう”と言った5秒後には、彼は縄に縛られ木に吊るされていた。

#だからいつも早すぎだってば 笑

餓鬼「何してる、さっさと降ろせ」
チェゴン「人を取って食らう餓鬼なんだろ。ここにゃお前の友だちもいるから仲良くするといい」
餓鬼「何だと…?」

その瞬間、どこからか虎の呻き声が聴こえる。

チェゴン「わぁ、あいつえらく怒ってるぞ」
テギル「何で?」
チェゴン「(テギルに)お前のせいで雌が死んだろ!この辺りじゃ1頭しかいない雌が死んだんだ。どんなにカッとなるだろうよ!」
テギル「なるほど~」
餓鬼「降ろせ!降ろせーーーっ!」

叫ぶ餓鬼に背を向け、二人はいたずらっぽく目を見合わせた。

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ここでエンディングです。
まさかそのままにしてない…よね?(( ;゚Д゚))ブルブル

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