韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

韓国ドラマのあらすじや詳細日本語訳を紹介!セリフを題材にした文法解説も

テバク3話あらすじ&日本語訳vol.1

   

チャン・グンソク、ヨ・ジング出演SBSドラマ「テバク(대박)」3話です。

ではさっそく~♪

+-+-+-+

「最後の一枚は俺が引く」突然現れたマングムは、我が子の命を賭けた大勝負をポクスンの手から引き継いだ。

マングム「俺が十を引き当てたら、二度と俺の子に手を出すな。いいな?」

「あなた…」ポクスンが、かつてのように元夫を呼んだ。

マングム「高貴な側室様が関わる場じゃない。もう帰りな」

「ここからは俺が」マングムはインジャに向き直る。「このペク・マングムが片を付ける」
彼は川の向こうの岩にポツンと置かれている赤ん坊を見つめた。

マングム(心の声)「ケトン、心配するな。父ちゃんが絶対助けてやるからな!」

「約束しろ」マングムが念を押す。

マングム「この勝負で俺が勝ったら、二度と俺の子に手を出さないと」
インジャ「約束しよう。だが、君の意見に従うにはこちらの損だと思うが…。そこで私も一つ提案したい」
マングム「?」

+-+-+-+

ポクスンは赤ん坊を胸に抱き、木に縛られて震えていた。
「かつて妻だった女と、王の子。いい眺めではないか?」インジャがマングムを煽る。

マングム「獣にも劣る虫けら野郎!」
インジャ「どう思おうが自由だ」

インジャは手に持った矢を見つめる。「これは丙子の乱で蛮族が使っていた矢だ」

インジャ「百年の老松をも一度で貫いたほどだから、女の体なら如何ばかりであろうな」
マングム「!」
インジャ「残りの札のうち、一枚は十だ。しっかり選ばれよ。たった一度の選択に淑媛と赤ん坊の命が掛かっているのを肝に銘じてな」

「!!!」マングムは凍りついたように非情なインジャを見た。
「もう一度言うが、機会はたったの一度だ」ニヤリとすると、インジャは矢をつがえた。

マングムはじっと3枚の札を見つめた。
確率は3分の1だ。
こっちだろうか、それともこっちだろうか… 1枚ずつ目を凝らす。
さっぱりわからない… マングムは思わず頬を叩いた。

インジャ「急いだほうが良さそうだぞ」

マングムは1枚の札を掴み、はたと考えた。「騙されちゃいないか?」

マングム(心の声)「そうだ。5枚のうち1枚とは最初から言ってなかったんじゃないか?」

考えた末、マングムは並べられた3枚ではなく、その脇に重ねてあった残りの札の山に手を伸ばした。

マングム(心の声)「これだ。間違いなくこいつが十だ」

山の一番上の札を掴み、意を決して表に返す。
十だ!!!

「勝った!俺の勝ちだ!」マングムは雄叫びを上げた。「はやく子どもを解放してやってくれ」

インジャ「いや、その札はマントン(※ゼロとみなされる札)だ」
マングム「!!!」

「可哀想に」インジャの放った矢がポクスンと赤ん坊めがけて飛んで行く。

マングム「駄目だ!!!!!」

一直線に飛んだ矢は…

マングム「!!!!!」

023

ポクスンのわずかに開いた脇下の隙間を貫いていた。
「驚いたな」インジャが笑う。「強運だ」

インジャ「子どもはいつか我が手に引き取る。それが王の血を引いたあの子の抗えぬ運命だ」
マングム「…。」
インジャ「覚えておけ。あの子がいなくなれば、その時はお前の命を絶つ」

「天が恐ろしくないのですか!」縄を解かれたポクスンが駆け込んできた。

ポクスン「人間の仮面をかぶってよくもこんな真似を!」
インジャ「お前にすれば、死んだはずの子が生きていただけでも幸いではないか」
ポクスン「はっきり申し上げます。今このときから私はイ様に従いません」
インジャ「…。」
ポクスン「決して!イ様の行いを許しはしません!」
インジャ「お前に何ができる?王子もいない一介の側室、家門も族譜もない賤しい雑仕女に!」
ポクスン「…。」
インジャ「言ってみよ。一体何ができるというのだ?」
ポクスン「…。」
インジャ「私はすでにお前を捨てた。お前との縁も今日で終わりだ」

去り際に、インジャは薬の包みを投げて寄越した。「最後の思いやりだ」

+-+-+-+

「大馬鹿者だな」マングムがひどく疲れた様子で苦笑いした。

ポクスン「…。」
マングム「夫をはね付けて玉の輿に乗ったんなら、これみよがしにいい暮らしをしなきゃ駄目だ。こんなところへ来て酷いザマ見せるなよ」

「ごめんなさい」ポクスンがポツリと言う。
「死ぬかと思ったわ」しっかり抱いた赤ん坊は、彼女の腕の中でスヤスヤと眠っていた。

ポクスン「六月で生まれた雑仕女の子なんて、宮廷じゃ生きていけない運命よ。それであなたに送ったの…」
マングム「…。」
ポクスン「けれど、それが発覚してしまって…。本当に私、死ぬかと思ったわ」
マングム「…。」

「ごめんなさい」ポクスンは繰り返す。「私、本当に…」
マングムは優しく微笑んだ。「名前は俺の好きにつけたぞ」

マングム「いい名前じゃない。ケトンイだ」
ポクスン「ケトンにだなんて」

助かった安堵と変な名前に嬉しいやら呆れるやら…ポクスンは泣き笑いを浮かべ、たまらず赤ん坊を見つめた。「私の子… 生きていてくれてありがとう」

+-+-+-+

マングムは必死で助けだした”ケトンイ”を大切に抱き、帰り道を歩いていた。
”王になる相だ”と占ったあの男、トッケビも一緒だ。

#トッケビ爺の名前を出すタイミングが今まで掴めなかったんですぅTT

トッケビ「ケトンイを放り投げて逃げたときは二度と振り返らない勢いだったのに、気が変わったのか?」
マングム「何も知らずに生まれた子に罪はないからな。全部こいつの運命だ」

「やっとわかったか」トッケビが笑う。「まぁ事情はわかる」

トッケビ「逃げた女房はどうして許す気になったんだ?」

「…。」マングムは情けない自分のせいで散々悲しませたポクスンの涙を思い浮かべた。
たったの一度でも自分を大切な人だと思ってくれたことがあるのか、そう彼女は泣いたのだ。

マングム「本当はまだ憎らしいけど…」

+-+-+-+

宮廷へ帰り着いた淑媛を出迎えたお付きの尚宮は、ひどく慌てた様子だった。「淑媛様」

淑媛「?」

自分の住処の前に、尚宮たちの一団が見えた。

+-+-+-+

住処に戻った淑媛を待ち受けていたのは、王妃、禧嬪張氏だ。

王妃「この夜更けに私用で外出するとは。隠した亭主にでも会って来たのか」

「王妃様!」淑媛はその場に跪いた。「お許しくださいませ」

淑媛「私はただ…」
王妃「淑媛」
淑媛「!」
王妃「そなたも雑仕女として10年食べてきたのだから、内命婦としての法度くらいは知っているな」
淑媛「王妃様!」

※内命婦=宮中にて品階を授かっている女性の総称

「今すぐこの女を捕らえ、醤龜に閉じ込めるのだ!」王妃が呼びかけるや否や、外からぞろぞろと入ってきた女官たちが淑媛の両脇を掴んだ。

淑媛「王妃様!お許しください!」

+-+-+-+

罪人の衣装を着せられ、淑媛は跪いたまま雨に濡れていた。

淑媛「王妃様、お許しくださいませ」
王妃「お前のしぶとい命運も今日で終わりだ」

王妃の合図で女官たちが淑媛を醤龜に入れると、厳重に蓋をした。

+-+-+-+

朝になるとようやく雨が上がった。
「淑媛様は壷の中に閉じ込められておいでです」サウンとサモが、淑媛の非常事態を粛宗の耳に入れる。

粛宗「…。」

淑媛は、自ら出向いた粛宗の目の前で、サウンたちの手によって助けだされた。

#じっと無表情で地面を見ている粛宗の胸の内が気になりますね。
内命婦の長は王妃であり、その法度には王もむやみに口を出せないのですが…。

+-+-+-+

「淑媛はなぜこうなったのだ?」医官の診察を受ける淑媛を前に、粛宗は淡々と王妃に尋ねた。

王妃「昨夜、私用で外出した淑媛は子の刻まで戻りませんでした」
粛宗「私用?」
王妃「…。」
粛宗「死んでいたかもしれぬのだ」

「王妃の言葉はまことか」粛宗の問いに、淑媛付きの女官ファジンが仕方なく頭を下げた。「まことにございます」

王妃「何か知っているなら話してみよ」

ファジンが薬の包みを差し出した。「淑媛様が医院をお訪ねになりましたので」
それはインジャが寄越した、あの薬だった。

王妃「…。」

黙りこんだ王妃を睨みつけたまま、粛宗は立ち上がる。

王妃「夜更けになぜ医院を訪ねたのだ?」

「殿下」そのとき、淑媛の脈をとっていた医官が口を開いた。

医官「淑媛様はご懐妊の模様にございます」
王妃「!!!」
粛宗「…。」
王妃「懐妊と?!」
医官「お慶び申し上げます、殿下」

「お慶び申し上げます、殿下」呆然とする王妃の周囲で、皆が声を合わせた。

粛宗「中殿(王妃)、内命婦の規律を正そうとする気持ちはわからぬではないが、今回は少々行き過ぎたようだ」

王妃は屈辱をかみ殺し、目の前に置かれた薬を見つめた。
【安胎飲】、それは妊産婦のための薬であった。

#ドラマ『トンイ』だったと思いますが、宮中に外部の薬を持ち込むことは禁じられていて、張禧嬪の母が娘に薬を送ったのがバレて大問題になっていたような…。実際どうだったんでしょうね。面白い展開だからいいけど(笑)

+-+-+-+

淑媛のお腹の中に子がいることを、インジャは気づいていたのだ。
昨夜のことを反芻し、淑媛はそっとお腹を撫でた。

淑媛(心の声)「イ様… 恐ろしい御方ですね。ですが、お腹の中のこの子だけはお渡しできません。この子を必ずや王位に就け、イ様に被った恥辱に報いましょう」

#ちょっと待って!大吉っあんは生まれて何日?
この子はいつ受精したの?何日経ったら脈に出るの?!謎すぎる!

+-+-+-+

「淑媛の懐妊がなぜわかった?」インジャは目の前で微笑む美しい占い師(妓生?)に言った。

占い師「ひょっとしたらと思ったのですが、運が良かったのですわ」

「それがね、イ様」占い師が少し愉しげに言う。

インジャ「?」
占い師「今日は王妃様にお会いするんですが、どうしましょう」
インジャ「そなたの好きにするといい」
占い師「いつも迷いのない御方ですね」

「イ様には…」彼女は声を落とす。「恐れるものがおありではないのですか?」

インジャ「…。」
占い師「本当に… 何も怖くないのですか?」

「あるさ」インジャは溜息のように言った。

インジャ「私にも恐れる人間がいる。不思議なものだ。あやつだけは恐ろしい」

【たったひとりでこの世の頂点へ上り、外界を見守る者。
百万の軍も恐れず泰山をも切り裂く者。
百の目と千の耳を持つ怪物… 王だ】

021

+-+-+-+

淑媛がやってくると、粛宗は一人、静かに囲碁を打っていた。

「もうやめなさい」粛宗は本を見つめたまま、そう言った。

淑媛「何のことでしょうか」
粛宗「やめよと言っておるのだ。背後にいるあやつと関わるのを」

「殿下」淑媛は呆然と粛宗を見つめた。「何をおっしゃっているのか…」

粛宗「賭博師ペク・マングムを奈落へ突き落とし、緻密な計略でポクスン…お前を余へと導いた者。また、強固な信念で人の心を動かす者…。余が知らぬと思ったか?」

022

淑媛「殿下…」
粛宗「なぜ余があやつを生かしていると思う?」
淑媛「?」

「おまえのためだ」粛宗は顔を上げ、淑媛をまっすぐに見た。

淑媛「…。」
粛宗「一つの後ろ盾もない卑賤な身分のお前が、ここで堪えられないのではないかと…」

024

「…。」淑媛は思わず目を伏せた。「感謝申し上げます、殿下」

粛宗「中殿もまた、余にとってはそういう存在なのだ」
淑媛「…。」
粛宗「余がお前を大事に思うのと同じように、中殿も大事な人だということだ」

「感謝申し上げます…」淑媛は目に涙を溜め、ふたたびそう呟くのがやっとのことだ。

粛宗「お前には済まないと思っている」

粛宗は掌で白黒の玉を慎重に転がした。「お前が外に隠しているあの子に、余は関与すまい」

淑媛「!」
粛宗「母心は如何ばかりであろうか。それが天の条理だ」

「…感謝申し上げます」淑媛の声はもはや言葉にならなかった。

+-+-+-+

ここで区切ります。

 - テバク ,