韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

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テバク2話あらすじ&日本語訳vol.3

      2016/04/06

ユン・ジンソ、イ・ムンシク出演「テバク」、2話の終盤です。

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「むやみに入られては…!」下女の制止を振り切り、インジャはつかつかと淑媛崔氏の部屋へ踏み込んだ。
只ならぬインジャの表情に、淑媛はそのまま下女を下がらせる。

淑媛「イ様、なぜこのようなことを」
インジャ「お前を見くびっていた」
淑媛「お前?お言葉をわきまえてください」
インジャ「承恩を受けたから待遇を変えろと?そう望むなら身持ちを正すべきだったのだ」
淑媛「私の身持ちのどこがいけなかったというのです?」

「片腹痛い」インジャは溜息のように言葉を吐き出した。

インジャ「私が何も知らないとでも思っているのか?」
淑媛「…。」
インジャ「女は掌を返すように心変わりをする。それはよくわかっているが、生まれの賤しいお前は鈍いものと思っていた」

「お帰りを」淑媛は視線を逸らして言い放つ。「官職も縁故もない男が後宮の住処へ入るとは」

淑媛「これがどれほど恐ろしい罪かおわかりですか?!」
インジャ「黙れ!」
淑媛「…。」
インジャ「愚かな女め。お前がたぶらかさなければ、罪もないキム将軍が命を落とすことはなかった…」

「!」頑なだった淑媛の顔から血の気が引いた。
インジャが投げて寄越したのは、赤ん坊の首に掛かっていた指輪だ。
淑媛は思わず立ち上がる。「子どもは… 子どもはどうなったのですか?!」

インジャ「子を助けたければ今夜亥の刻、西大門外の丁字路まで出てくるのだ」
淑媛「!」
インジャ「肝に銘じよ。私の命令に背けば、子は無論のこと、お前の命まで無事では済まぬぞ」

017

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赤ん坊を自分の脇へ寝かせ、マングムはいつものように飲み屋で賭け事に興じていた。
調子よく勝っていたところで泣き出した赤ん坊を、彼は抱き上げてなだめる。

マングム「泣くなよ。待ってくれ、今、大事なところなんだ」

「早くしろ!」苛立った賭博師たちは、痺れを切らして退散してしまった。

#可愛すぎて翻訳進まないってばー(〃∀〃)デレデレ

マングム「はぁ、行っちまった(泣き続ける赤ん坊に)泣くなって。父ちゃん大事なときなんだぞ、これさえ獲れば…」

一人ぼっちになったマングムに、離れたところで眺めていた男が近づく。
以前、闘牋勝負で彼の族譜と大金を勝ち取った男ではないか。

「どれどれ」彼は手を伸ばし、赤ん坊を抱き上げた。

マングム「誰だよ、あんた」

彼があやすと、赤ん坊はピタリと泣き止んだ。
「何するんだ」マングムが取り返そうとしたのを、男は遮る。

男「自分は腹いっぱいのくせに、不憫な赤ん坊は飢え死にしても平気なのか?」

男は女将を呼ぶ。「代金は弾むから、この赤ん坊を連れてって乳を飲ませてやってくれ」
女将は赤ん坊を受け取ると、小さい子どものいる女性を呼んだ。「もらい乳を頼むよ!」

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「見ず知らずなのに有り難いが…」赤ん坊を見送ると、マングムは男を振り返った。

マングム「?…待てよ、どこかで見たな」

男は突然マングムの頬をパチンと張り倒した。「賭場だ」
「このジジイ!」マングムが振り上げた手を、男はすかさず掴む。

マングム「!」

男は掴んだマングムの掌を眺めた。「まだ遅くはない」

マングム「何が遅くないってんだよ」
男「お前のその手だ」
マングム「?」
男「まだ遅くはない。だから、狩りをするなり木こりをするなり、賭場に出入りするのはやめて、目を覚ませ!わしのように全部失って、老いぼれてから後悔せんようにな」

そこへ女将が赤ん坊を返しに来た。「吸う力の強い赤ん坊だねぇ」
女将が男に渡そうとしたのを、マングムが慌てて受け取る。

マングム「(赤ちゃん)乳飲んで来たのかい?チュッチュッチュ」

マングムの腕の中で、赤ん坊はすやすや眠っていた。

男「実に高貴な相だな。名前は?」
マングム「まだない。ケトンイにでもするさ、ケトンイに」

※개똥이=直訳すると「犬の糞」。字面は酷いですが、今でも我が子や相手の子を指すのに使うことがあるようですね。
愛情込めて”チビ”と呼ぶ感じなのかなぁ。

「ケトンイか」男が愉しげに笑う。

マングム「ケトン、お前も嬉しいだろ、ケトン。答えてみろ~」

マングムはさらに愛しくなって赤ん坊…ケトンイの頬にチュッチュと吸い付いた。

男「もうしゃぶるのはよせ。高貴な相が駄目になっちまう」
マングム「自分の子を好きにしゃぶって何が悪い?」

「待てよ」マングムがはたと顔をあげる。「高貴な相だって?」

男「すべてお見通しよ」

「証拠を見せてやろうか?」男は懐からサイコロのようなものを取り出し、目の前に転がした。
出た目は…「大吉」

男「大吉だ!大きいの”大”、縁起のいい”吉”。大吉の運勢だぞ」
マングム「?!」
男「宮廷では無理でも、乞食の王にはなる相だな」

「王になる相だって?」マングムは目をパチパチと瞬かせた。「こいつが?!」
「何話にもならんこと言ってんだか」そう言いながらも、マングムは嬉しさを隠せない。

男「ははは、人生騙されてばかりだったか。もう一度見せてやろう。人を信じられないようだな」

「ほら」男は今度は二つサイコロを手に取ると、ひょいと放り投げた。

018
二つのサイコロはくるりと放物線を描いて落ちると… 二つ揃って「大吉」を指したのだ。

マングム「!!!」

「まさかこんなことが…?」サイコロを投げた本人まで思わず驚きの声を上げる。

男「今まで生きてきて、こんなのは初めて見たぞ」

マングムは狐につままれたような顔で、黙って赤ん坊と男を見比べた。「王になる相だって?」
彼の脳裏に浮かんだのは、自分を欺いた王、粛宗。そして、自分を冷たく突き放したポクスンの姿だった。

マングム(心の声)「何て馬鹿だったんだ…。こいつは王の子どもだったのか!」

マングムはハッとして赤ん坊を床に置いた。「こいつは俺の子じゃない」

マングム「あの女め!!!あいつの子だったんだ!!!」

「畜生!!!」マングムは赤ん坊を抱えると、叫びながら駈け出した。

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マングムは滝の上に立っていた。

マングム「あの女め!王の子どもを育ててやるとでも思ったか!しっかり見てろよ。二人ともしっかり見てろ!このペク・マングムを!このペク・マングムをしっかり見ろ!!!」

胸に抱いたおくるみの中で、赤ん坊はすやすやと眠っている。
マングムは最後にもう一度雄叫びを上げると、意を決しておくるみごと滝へ放り投げた。

マングム「見たか、ボクスン!見たか!お前の子ども殺してやったぞ!!!ははははっ!ご立派な王よ!ご覧か!このペク・マングムがあなたの子どもを殺しましたぞ!!!」

「人を…人を殺しましたぞ…!」気の狂ったようにひとしきり笑うと、マングムはがっくりとその場に崩れ落ちた。「このペク・マングムが人を殺したんだ…!」

と、その瞬間…
ふいに聞こえてきた元気な赤ん坊の声に、マングムはハッと息を呑んだ。

マングム「???」

慌てて滝の下を見ると、川岸に流れ着いたおくるみを、さっきの男が拾い上げるのが見える。
「言っただろう!」男が大声で叫ぶ。「高貴な相だとな!」

男「お前が何をしたところで運命の変わるようなヤツじゃない!何しとる、早く連れて行け!」

「俺は知らん!」そう言ってマングムは懸命に心の中の葛藤をかき消す。「そんなやつ会ったことも育てたこともない!」
彼は逃げ出した。

男「マングム!!!」

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男は仕方なく赤ん坊を抱き、山道を歩いてきた。
と、そこへ待ち受けていた一団に気づき、立ち止まる。
ホンメだ!

男「君がなんでここに?」
ホンメ「その子、マングムさんの子だろ?」

男が咄嗟にくるりと背を向けたのを、用心棒たちがすかさず囲む。

男「駄目だ!駄目だ!」

赤ん坊は男の手から、いつも簡単にホンメの手へと渡った。

ホンメ「(赤ん坊に)よしよし、おばちゃんと一緒に暮らすかい?ありゃ、あたしを見て笑ったよ!あたしを母ちゃんだと思ったんじゃないのかい?」
男「その子をどうするつもりだ!」
ホンメ「子どもを返して欲しけりゃ早く金を返せって、マングムさんに言っとくれよ」
男「泥棒野郎め!!!」

「野郎じゃなくて女だよ」ホンメはそう言って背を向けた。

男「おい!待て!」

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男がやってくると、マングムは自宅で呆然と座り込んでいた。

男「情けないヤツ!子どもを盗られて酒が喉を通るのか?」
マングム「誰が俺の子だって?俺の子がどこにいる?!」

「この馬鹿もん」男は苛立ちを募らせた。「ホンメにお前の子を盗られたんだよ!」

男「一体いくらあの女に借りがあるんだ?!」
マングム「…。」
男「おい!言ってみろ!」

男が大声を上げても、まるで聴こえていないかのようにマングムはぼんやりと宙を見つめている。

男「有り金全部持って出てこい。ケトンイを取り戻さないと!」

「あるもんか!!!」マングムが叫んだ。「逆立ちしたって出やしねぇ」

マングム「それに、あったとしても取り戻すもんか!自分の子でもないのに何で俺が!!!」

「このろくでなし!!!」男が思い切りマングムの頭を叩く。

男「お前に父親の資格なんかない!」
マングム「…。」
男「よかろう。ケトンイはわしが取り戻す」

立ち上がった男の背中に、マングムは自暴自棄な言葉を浴びせる。「俺が行くとでも思ったか!」

マングム「誰が好き好んで!笑わせんじゃねぇぞ」

いきがった罵声は、すぐに涙に変わる。「野郎どもめ!」

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赤ん坊を抱いていたのは、イ・インジャだ。
彼は機嫌のいい”ケトンイ”を穏やかにあやした。

インジャ「形のいい額に澄んだ目、鼻も…唇も美しくはっきりしている。良い相だ」

彼は掌をおくるみに差し込む。「心拍も強い」
衣服をめくると、胸に手裏剣の傷が現れた。「赤ん坊が斬られて生き延びるとは、実に強運の持ち主だ」

インジャ「こいつは必ずや王になろうぞ」

そばに控えているムミョンが微かに振り返る。

インジャ「そうだな。今夜お前の運命をもう少し試してみよう」

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淑媛の元へ使いに出したサウンとサモが持ち帰ったのは、「淑媛はすでに眠っている」という断りの言葉一つだ。

粛宗「…。」

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淑媛…ポクスンは夜道を懸命に走っていた。
「子どもを助けたければ今夜西大門外の丁字路へ」インジャの言葉が頭の中をめぐる。

インジャ(声)「今度命令に背いたら、お前の子は無論のこと、お前の命も無事には済まぬぞ」

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横になっては見たものの、マングムはまんじりとも出来ずにいた。
指をぎゅっと握ったあの小さな可愛い手。自分を見つめて笑う無邪気な表情。
マングムの心の中に、悲しみと寂しさがじわじわと広がり、色濃くなる。

マングム「…。」

彼は宿の天井をじっと見つめた。

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赤ん坊を追ってきた男は木陰から様子を窺った。
川岸の岩の上に、おくるみの置かれているのが見える。「参ったな」
近くにいる人影に、男は目を見張った。

男「あいつは白面書生?!赤ん坊を弄んでどうするつもりなんだ?」

「一体何の真似ですか!!!」そこへインジャの前に駆け込んできたのは…淑媛だ。

淑媛「それでも人間ですか」

すっかり乱れた彼女の身だしなみを見て、インジャは笑い声を上げた。「何というざまだ」

インジャ「まぁ母心とはそういうものか」
淑媛「おっしゃいませ。どうすれば子どもを返してくださるのですか」
インジャ「そうだ、そう来なくては。どうだ?あの子の命を賭けて、私と一勝負しないか?」
淑媛「何という戯れを!!!」
インジャ「戯れ?私のしていることが戯れだと?」

淑媛はぎゅっと唇を噛みしめる。
インジャは淡々と話を続けた。「その中に十の札がある」

台の上に札が並んでいる。

インジャ「もし3度以内に十を引き当てれば、子どもは返してやろう」
淑媛「…。」
インジャ「だが、失敗した時には…」

インジャは川の向こうにポツンと置いてあるおくるみに向かって、弓を構え、矢をあてがった。

淑媛「イ様!!!」

駆け寄ろうとした彼女を、そばにいたムミョンが刀で遮る。

淑媛「!!!」
インジャ「間違えるたびに一矢。5枚のうち3枚引けるなら悪くはないはずだ」

「選ぶが良い」弓矢を構えたまま、彼は言った。

淑媛「…。」

淑媛は震えながら、一枚の札に手を伸ばし、それをめくった。三だ。
インジャの放った矢が、おくるみの下の岩に突き刺さる。

淑媛「あっ!!!」
インジャ「あと二回だ」

涙を流しながら次の札に手を伸ばし、淑媛はどうしてもめくれずに手を離した。「私が悪うございました」

淑媛「どうかあの子を…!」
インジャ「二回!」
淑媛「!」
インジャ「あと二回と言ったであろう」

淑媛はしゃくりあげながら、仕方なくもう一度ゆっくり札をめくる。一だ。
「待って!!!」彼女の叫び声も虚しく、放たれた矢がおくるみの真下を射抜いた。

インジャ「残り一回だ」

川の向こうから赤ん坊の泣き声が聴こえる。
淑媛はその場へ崩れ落ちて嗚咽した。

インジャ「あの子も母親の運が尽きたとわかったようだな」

この局面においても、インジャは飄々と淑媛を振り返る。「最後の1枚を選ぶのだ」

インジャ「あの子を助けるのもお前、殺すのもお前だ」
淑媛「イ様、どうか子どもをお助けくださいませ。私を…私を殺して子どもはお助けください!」

「ふふふ」インジャが嘲るように笑った。「お前の命?」

インジャ「それが何になる?あの情けない賭博師からお前を逃がしたことで、すでにお前を助けたではないか」
淑媛「…。」

「選びなさい」インジャは背を向けた。
今度こそ彼女が…恐る恐る残りの札に手を伸ばしたその時。
「間に合ったか」ふいに誰かの声がした。「?」

インジャの背後に立っていたのは…ペク・マングムだ!
インジャが振り返ると、彼は手に持った酒をごくりと煽り、瓶を床に思い切り叩きつけた。

マングム「最後は俺が選ぶ。その代わり、十を引き当てたら二度と俺の子に手を出すな」

インジャをまっすぐ見据えるマングムの目は実に力強く、淑媛…ポクスンは息を呑んで彼を見上げた。

019

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ここでエンディングです。

間に合ったね!ヾ(*´∀`*)ノ

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