韓国ドラマから美しい言葉を学ぼう

韓国ドラマのあらすじや詳細日本語訳を紹介!プロデューサー/SPY/夜警日誌/トライアングル/主君の太陽など

主君の太陽8話あらすじ&日本語訳 vol.1

      2013/09/04

買い物に行って防犯カメラに映ると住所を特定されてイケメン社長が訪ねてくるのでお馴染みのキングダム。
そんなアバンギャルドなキングダムが舞台の「主君の太陽」8話です。

1542

今回も日本語のみで進めますね。

チュ君「お前、俺が本当に大理石で出来た防空壕だと思ってるのか?」
テ嬢「…。」

頬に触れた彼女の手を掴むと、彼はその手を自分の胸に押し当てた。

テ嬢「!」
チュ君「そんなわけないだろ」
テ嬢「…。」
チュ君「(手を離し)俺だって何にも感じないわけじゃない」
テ嬢「それなら、社長も…その…(胸のあたりを手でぐしゃぐしゃ)そんな感じになるんですか?」
チュ君「いつだってそうだ。お前は俺のことすごく…」
テ嬢「(ドキドキ)」
チュ君「触りすぎた」
テ嬢「…。」
チュ君「お前は何とも思ってないようだったから、自分だけ変な人間になりたくなくて黙ってたが、ようやく正常に反応し始めたようだから、頼んでおこう」
テ嬢「…。」
チュ君「俺のことを防空壕として使うとき、ただちょっと親しいだけだと、その程度に留めてほしい。あいつら何の真似だ?…そう軽く見られるのは嫌だ」
テ嬢「(黙って頷く)」

チュ君はテ嬢の手をもう一度乱暴に掴んだ。

チュ君「これは親しい間柄」

その手を今度は頬に、そして胸に当てる。

チュ君「これは”何の真似だ” 分かったか?」
テ嬢「…分かりました」

#チュ君、悶々としたものをかっこよく吐き出したついでに、一体どこへ行くんだか…。おーい

テ嬢「実際、今までいくら社長が嫌がってても自分のために無理やり触ってたけど、これからはホントに気をつけなきゃ」
チュ君「そうだ。気をつけろ」

彼女の横顔をチラリと見た彼は、こめかみの絆創膏に目が留まる。

チュ君「こういうのも気をつけるんだ。幽霊話は聞いてやるから、これからは一人でしゃしゃり出てこんなふうになるな」
テ嬢「…。」
チュ君「こういう心配をするのが”仲がいい”」
テ嬢「(頷く)」

彼女に接近するチュ君。

チュ君「それ以上近づいたら…これは”何の真似だ”」
テ嬢「…。」
チュ君「分かったな」
テ嬢「…はい」

彼はふいに緊張を解き、彼女から離れた。

チュ君「行くぞ。送ってやる」
テ嬢「大丈夫です。一人で帰りますから」
チュ君「お前、留置場に入って怪我までしたろ。その程度の心配はしてやる。乗っていけ」
テ嬢「気をつけなきゃいけないのに… レーダーが変なもの捉えるんです」
チュ君「(手を差し出し)だから握れ。使うんだ」

#また最初からか?

テ嬢「(手を押し戻し)いいです」
チュ君「お前!俺が送っていくのをカンキャンディーに見られちゃ困るから”気をつけてる”のか?」
テ嬢「(首を横に)ただ気をつけるだけです」
チュ君「(彼女の手を握り)俺には気をつけることなんかない。カンキャンディーに会ったら、”あいつら何の真似だ”じゃなくて”ただ親しいだけ”だとハッキリ言ってやるから、心配せずに行け」

彼はテ嬢を引っ張って歩き出した。

チュ君「お前な、社長と親しいのがどんなに名誉なことか分かってるのか?カンキャンディーだってお前に下手な真似はできないぞ」

意気揚々と歩く…チュ君。

+-+-+-+

自室に戻ったカン・ウは、掴んだ情報について報告の電話をしていた。

カン・ウ「チュ・ジュンウォン社長はテ・ゴンシルの問題に関連して警察署へ行ったのは確かです。それに、テ・ゴンシルは死んだチャ・ヒジュと何らかの関係があるのは間違いありません。個人的な感情が入り、見逃していました。申し訳ありません」

電話の相手はもちろんあの男だ。

チュ君父「チャ・ヒジュは孤児だった。その女にも両親がいないのなら、保育施設か何かで会った可能性もあるだろう」
カン・ウ「調べてみます」
チュ君父「それからもう一つ」

そう言って、テーブルの上に置かれた写真を拾い上げる。

1546

チュ君父「テ・ゴンシルという女がヨーロッパに住んだり、渡航したことがあるか調べろ」
カン・ウ「はい」
チュ君父「カン・ウ。その女に好感を持っているようだが…」
カン・ウ「…。」
チュ君父「大丈夫か?」
カン・ウ「大丈夫です」
チュ君父「強がらずに辛ければそう言え。気持ちが素直になれないなら、痛みが答えをくれる」
カン・ウ「…。」

1541

チュ君父「…痛みそうか?」
カン・ウ「整理…します」

#怖い人だとばかり思っていた親父さん、プレイボーイだけあって恋心に関しては寛大な模様。

電話を切った彼は、静かに溜め息をついて立ち上がった。
部屋の隅にきちんと並んだペアのぬいぐるみ。
それを掴むと外へ出る。

+-+-+-+

カン・ウがそとのゴミ捨て場にぬいぐるみを捨てていると、ものの見事にチュ君の車が向こうに滑りこむのが見えた。

カン・ウ「…。」

降りてきたテ嬢は、中のチュ君に声を掛ける。

テ嬢「社長、今日はありがとうございました。それから、留置場に入った後だから、必ず豆腐食べてくださいね」

※留置場から出ると豆腐を食べる理由には諸説あるようです。私の中では「まっさらな気持ちで出直す説」が有力^^

チュ君「そんなものは食べん」
テ嬢「じゃあ行きますね。気をつけて」
チュ君「テ・ゴンシル」
テ嬢「?」
チュ君「お前、さっきレーダーが変なものが引っかかるって言ったろ。何かついて来たんじゃないのか?」
テ嬢「あぁ、それは怖いものじゃなくて… ちょっと叱ってやらなきゃいけないんです。よく話して、諭しますね」

チュ君の車が去り、テ嬢も見つめているカン・ウに気づくことなく帰っていく。
カン・ウはもう一度溜め息をつき、持ってきたコンシル人形をじっと見つめると、ゴミ箱に放り投げた。

+-+-++

自宅に戻ったチュ君は、苦い薬とにらめっこをしていた。

チュ君「テ・ゴンシルに会ってから、清心元をビタミン剤のように飲んでるな。(口に放り込んで顔を歪ませる)あぁ、苦い!」

水を求めて冷蔵庫を開けると、ふと手前にある皿に目がとまった。
チーズ?

チュ君「…。」

豆腐を必ず食べろというテ嬢の言葉が彼の頭に蘇った。

チュ君「豆腐に見えるかな?」(← 家で一人で考えることがこれ。可愛すぎる

ワインを開け、テーブルに並べたチーズを一つ、フォークに突き刺すと、彼はそれをじっと見つめた。

チュ君「手だけ握って寝ようなんて言ってた女が、随分いろんな心配するもんだな…」

+-+-+-+

一方、テ嬢は買ってきた豆腐をかじりながら、ぬいぐるみ相手に話しかけていた。

テ嬢「最近変なオバケが映らないから、レーダーがおかしくなっちゃったんだよね?(ぬいぐるみの頬を触り)さっきこんなふうに触ったの、セクハラだよ。地下鉄でおしり触るのと一緒!」

独り言を言っているうちに、そばに先日亡くなったスーパーのおばあさんがいるのに気付き、凍りつく。

+-+-+-+

チュ君の元へ叔母夫婦がやって来た。

副社長「チュ社長、金になることでもないのに警察まで自分で出掛けたんだって?びっくり仰天だよ」
チュ君「僕も本当にびっくり仰天しましたよ」
叔母「いいことをしたんだから何も言わないけれど、パンシルをそばに置く前はやらなかったことよ」
チュ君「…。」
叔母「あなたのお父さんもあの子のことを知って、どんな子なのか聞いてきたわ」
チュ君「…それはさらにビックリ仰天ですね。(副社長に)そちらにも僕に関する報告が入って来ましたか?」

チーズをつまもうとしていた副社長の手がびくりと止まる。

副社長「私じゃないよ。この間電話した時もゴルフの話しかしてないぞ」
叔母「あなたの一言一言が騒がれるんだから、どこかで耳に入ることもあるわ。父親が息子のことに関心を持つのは当然よ」
チュ君「(首を横に振り)その”当然の関心”も34年にして初めて向けてもらうと驚愕しますね」
叔母「父親は年をとってから息子に興味が湧くものよ。(夫に)そうでしょう、あなた?」
副社長「あぁ、そうですよ。孫の顔だってみたい年齢だ」
チュ君「…。」
副社長「チュ社長、今回はぜひ成功しなよ」
チュ君「(冷ややか)どうでしょうね。”意味のないスキンシップ”で父さんに孫が出来るかもしれませんね」
叔母「(甥と夫の顔をジロリ)」

+-+-+-+

テ嬢は1階入り口のゴミ捨て場までついて来たスーパーのおばあさんの霊に悩まされていた。
そこへ降りてきたのはカン・ウ。

テ嬢「今から運動ですか?」
カン・ウ「…えぇ。少し走ろうかと」
テ嬢「今日、一緒に帰ろうって言ってたのに、勝手に帰っちゃってごめんなさい。ちょっと用事が出来て、私…」
カン・ウ「…。」

ゴミの整理に戻ろうとしたテ嬢をカン・ウが呼び止めた。

カン・ウ「テ・ゴンシルさん」
テ嬢「^^」
カン・ウ「ハッキリさせておいたほうがいいと思うので」
テ嬢「?」
カン・ウ「僕があなたのこと好きだっていうのは誤解です」
テ嬢「え?」
カン・ウ「子どもたちに冗談で言ったことをあなたが本気にしてしまって、違うとは言えなかったんです」
テ嬢「…あぁ」
カン・ウ「感謝までされて、僕ももう少し頑張ってみようと思ったけど、難しいですね。すみません」
テ嬢「…あぁ、そうだったんだ。なんとなく変だと思ったんです。恥ずかしい…」
カン・ウ「…。」
テ嬢「最初に違うって言ってくれればよかったのに。キャンディーもくれて、ミュージカルのチケットもくれて… それで、一人でときめいてたのに」
カン・ウ「キャンディーもミュージカルのチケットも貰ったけど、僕のこと好きじゃなかったじゃないですか。そうでしょう?」
テ嬢「…。」
カン・ウ「僕の尊敬する人が、気持ちが素直になれないときは痛みが答えをくれるって。あなたは僕のことで痛みを感じたりしないでしょう。それなら僕は…あまり罪の意識を感じなくてもいいですよね?」
テ嬢「…。」

+-+-+-+

彼女の前を去ったカン・ウは、一人、夜道を思い切り走った。
心の痛みを振り払うように…。

1540

 

#わーん カン・ウのばかばかー 最初っから好きになんかなるなよー(涙

+-+-+-+

キングダムのプールには、夜間も水と戯れる客がたくさん訪れていた。

水の中を静かに泳ぐ水霊の姿には、誰も気づかない。

そのうち、仲間と離れて一人になった女性客の足を、霊は思い切り掴んで引きずり込んだ…。

+-+-+-+

翌日、社長室を訪れた副社長は、望遠鏡を覗きながらチュ君に報告をする。

副社長「キングダムホテルのプールではもう3度めの事故だ。水の中で何かに足を掴まれて引きずり込まれたって言うんだが、不審なものはなかった。水霊でもあるまいし、一体何だ?」

イライラしたチュ君が望遠鏡を引っ掴む。

社長「人間の悪戯じゃないのは確かですか?」
副社長「何人かのライフガードが見てたんだが、人間の悪戯じゃない」
社長「…。」
副社長「夏の繁盛期に変な噂が出て、ジャイアントホテルに客を取られることになった」
社長「(真剣)そうなっちゃダメだ。(指をくるくるしてニヤリ)プールにレーダーを付けてみなきゃな」
副社長「…。」
社長「(望遠鏡を覗き)はっ!ジャイアントモール、うちより高いじゃないか…。キム室長!!!」

+-+-+-+

今日も顧客センターという名の倉庫で荷物の整理をするテ嬢。
そこへ、「コンコン」とドアを軽快にノックし、チュ君が入って来た。

チュ君「よぉ、100億のレーダー。レーダー回してもらいたいんだ」
テ嬢「…。」

虚ろな表情で振り返ったテ嬢の目の下には黒ーいクマ。

チュ君「お前!一晩中つきまとわれたのか?目のクマが床を掘る勢いだぞ」
テ嬢「(溜め息)スーパーのおばあさんがいらっしゃって、一睡も出来なかったんです」
チュ君「…。」(←この素で心配そうな顔がたまらん
テ嬢「社長、私… どこか悪そうに見えますか?」
チュ君「お前はいつだって具合が悪そうだ。けど、今日はもっと…ゾンビみたいだ」
テ嬢「…。ホントのゾンビみたこともないくせに」
チュ君「お前、水霊みたことあるって言ってたよな」
テ嬢「(怯え)はい。昔、お姉ちゃんと一緒に漢江に焼き鳥食べに行って…」
チュ君「…。」(←こういうジーっと話聞いてるのもたまらん
テ嬢「水霊につきまとわれて、溺れそうになったんです」
チュ君「…。」
テ嬢「(取り乱す)水霊… もう二度と見たくない!絶対に!水霊はホントに嫌!怖いよーー!」
チュ君「…。」

ダンボールにすがりついて怯えるテ嬢に、チュ君は手を差し出す。

チュ君「掴め」
テ嬢「水霊には効かないの!」

+-+-+-+

レーダー不調につき、一旦社長室へ退散したチュ君。

チュ君「水霊…。全く腹が立つな。ただ捕まえて成仏させるだけじゃ申し訳ない」

+-+-+-+

顧客センターにやってきたキム室長が、テ嬢に封筒を手渡していた。

秘書「休みの日に行って来いとおっしゃってました」

中から出て来たのは…キングダムホテルの利用券。

#また上手いこと釣ったねぇ

テ嬢「はっ!(喜)キングダムホテルのパッケージ利用券!ここ、すごくいいところなんじゃないですか?」
秘書「何枚かくださいましたよ。お友達とゆっくり休んでこいとのことですよ」
テ嬢「ふふふっ♪さっきはゾンビみたいだとかおっしゃってたのに。休むのにこんなところまで行かせてくれるんですかぁ?はっはっはっ」
秘書「…えぇ。ふふっ」
テ嬢「はははっ♪」

すぐさま社長に報告するキム室長。

秘書「お渡ししました。すごく喜んで、明日行くとのことです」
チュ君「(頷いて独り言)とりあえず送り込んでおいて、それから見せればいい」

+-+-+-+

家に帰ったテ嬢は、明日出かけるための荷物の用意をしながら姉と話していた。

姉「キングダムホテルってホントに高級なのに、一体何事?^^」
テ嬢「何枚かあるから、お姉ちゃんの友だち連れて行くならそうして」
姉「それなら、404号誘ってみる?」
テ嬢「(首を横に振る)」
姉「うん。荷造りしよ^^あんた、綺麗な服一杯入れときなよ。私の車で持っていけばいいんだから」
テ嬢「お姉ちゃん、綺麗な写真も一杯撮ってあげるからね」
姉「コンシル^^嬉しいなぁ。そうだ、キングダムホテルってプールもあるよね。水着も持って行こうよ」
テ嬢「^^」

+-+-+-+

誰もいない深夜のプールをスタッフが二人で見回っていた。

スタッフ1「プールに何かいるって言ってたよな。ゾクッとしないか」
スタッフ2「そんなのいませんって。ネス湖じゃあるまいし」

暗い水の中を進む水霊。
思い切り手を伸ばすと、プールの縁を掴み、プールサイドへと上がってきた…ようだ。

+-+-+-+

翌日。

カン・ウはイリョンを呼び出していた。

イリョン「あんたが呼び出すとはね。呼んだからって簡単に会える人じゃないのよ、あたし」
カン・ウ「忙しいところを来てくれてありがとう」
イリョン「頼みって何?」
カン・ウ「テ・ゴンシルについて記録だけでは知り得ないことを調べてくれ」
イリョン「…。」
カン・ウ「親しかった友人に連絡を取って、亡くなったご両親に会ったことはあるか、仲はどうだったか。調べられるよな?」
イリョン「あの子の家族のことなんか何で?結婚したいの?」
カン・ウ「結婚する人をこんなふうに裏調査するか?結婚するなら相見の礼(※婚前に両家の家族が顔を合わせること)で分かるだろ」
イリョン「あぁ~、そうよね」
カン・ウ「…。」
イリョン「それじゃ…仕事?監視ね?それなら手伝ってあげる。どこかで食事でもしながら話しましょ」
カン・ウ「飯奢ったら手伝うって?」
イリョン「(イラッ)そんなんじゃなくて!ちょうど食事の時間だから、あんたも合流させてあげるって言ってんのよ」
カン・ウ「俺は混ぜてくれなくてOK。調べて連絡くれ」

カン・ウはさっさと席を立ち、カフェを出て行った。

イリョン「ちょっと!(ぶつぶつ)予約もしてあったのに…。サラリーマンの分際で偉そうに」

+-+-+-+

社長室。
音声視聴を聞いていたイヤホンを外し、チュ君は口を開いた。

チュ君「キム室長」
秘書「はい」
チュ君「ひょっとして父にあいつのこと報告してますか?」
秘書「昨年お会いして、また外国へお発ちになって以降、私は一度も電話したことはありません」
チュ君「…。」
秘書「どうなさいました?」
チュ君「僕のことは、結婚相手にも出入りする女性にも関心のなかった人が、前触れもなくテ・ゴンシルのことは気になるらしい。それが妙でね」
秘書「愛情からの関心でしょう」
チュ君「それは…ありえない話です。テ・ゴンシルは?出発しましたか?」

+-+-+-+

仕事中の姉より一足先にキングダムホテルへやって来たテ嬢。

テ嬢(電話)「お姉ちゃん、ここ最高!早くおいでよ」
姉(電話)「うん。仕事終わったら荷物積んで出発するよ。見て回ってて」

電話を切ったテ嬢の姉は、妹のために気を利かせ、警備員のハンジュにチケットを渡す。
カン・ウを連れて遊びに来てくれと。

+-+-+-+

キングダムホテル内を歩き回っていたテ嬢は、ふと廊下に立ててあるイベントの宣伝看板に目がとまった。

『キングダムホテルで楽しむひと夏の夜 花火祭』

テ嬢「今日、花火祭なんだ。昼間に花火は出来ないし、夜出掛けるのは怖いし…私には絵に描いた餅だな」

そのときテ嬢の携帯が鳴った。

テ嬢(電話)「社長?」
チュ君「(電話)どこだ?」
テ嬢「ホテルのロビーですよ。ここホントに素敵!」
チュ君「当然だろ、俺のなんだから。今、お前の横にある絵だってめちゃくちゃ高いんだ」
テ嬢「(絵を見つける)うーん、高そうですね。え?私のいる場所がどうして分かるんですか?」
チュ君「後ろにいるから」

彼女がゆっくり振り返ると、後ろでニッコリ笑って立っているチュ君。

テ嬢「社長!ここにどうして?」
チュ君「お前について来た。お前、一人で来たのか?食事は?」
テ嬢「姉がこれから来るんです」
チュ君「そうか。とりあえず食事にしよう。腹が減った」

上機嫌で先を歩くチュ君。

テ嬢「ん?私について来たって?何で?」

歩いて行くとホテルの支配人がやって来てチュ君に頭を下げる。

チュ君「準備は出来てますよね?」
支配人「はい。夕食時間後、プールは立入禁止にいたします」
チュ君「(腕時計をチラリ)食事をして行けばちょうどいいな」
テ嬢「どこ行くんですか?」
チュ君「食べながら話してやる(笑顔)」

二人が立ち去ると…

支配人「チュ社長、今夜あの女性にイベント仕掛けるようだな」
女性スタッフ「羨ましいわ~。プールを貸し切りにして花火を見るんでしょうね」
支配人「(ニコニコ)」

しばらく歩くと、チュ君は軽やかにテ嬢を振り返った。

チュ君「食べたいものあるか?言ってみろ。何でも御馳走してやる」
テ嬢「私が元気がないから、美味しいもの御馳走するって言ってくださるんですか?」
チュ君「あぁ」
テ嬢「(嬉)じゃ、食べたいもの全部御馳走してください」
チュ君「そうだな。行こう」

+-+-+-+

チュ君の叔母とキム室長は、ヒジュが育った保育施設を訪れていた。

叔母の手を握ると、園長が口を開く。

園長「ヒジュが死んで15年にもなるのに、毎年あの子の育った場所を忘れずに支援してくださり、ありがとうございます」
叔母「チャ・ヒジュ嬢が亡くなって、もう15年になるんですね」
キム室長「…。」

外を出た二人は、園内を歩き15年に思いを巡らせた。

叔母「なんとなく命の代金を払っているようで、こことは縁を切ろうかと思ったけれど、チュンウォンのことを考えても、続けてきて良かった気がするわ」
キム室長「主君が初めてチャ・ヒジュ嬢と出会ったのもここなんでしょう?」
叔母「そうですね」

先に歩き出す叔母。
キム室長はしばし立ち止まり、あたりを見渡した。

キム室長「?」

彼が目にしたのは、園舎の前に立つ見覚えのある人影。
カン・ウだった。

キム室長「カン・ウチーム長?彼がなぜここに?」

#まぁー最適な人物に見つかったもんだね

+-+-+-+-+

カン・ウは直接写真を持って園長を直撃。

園長「テ・ゴンニ、テ・ゴンシル、そういった姉妹をうち保育園でお預かりしたことはありません」
カン・ウ「…。」

+-+-+-+

テ嬢姉の車の助手席にハンジュが座っていた。

テ嬢姉「カン・ウさんも引っ張って来られないのに、どうしてハンジュさんだけついて来るんです?」
ハンジュ「カン・ウチーム長は用事があるし、僕は一度足を突っ込んだら決して抜かない人間ですから」
テ嬢姉「フィルム代でも出してよね…」
ハンジュ「安月給だもん」

テ嬢姉は、前方に立っている男性に気づき、顔をしかめた。

テ嬢姉「借金踏み倒して、のうのうと生きちゃってさ」

男性が車を発進させると、テ嬢姉はすぐさま後をつけて走りだした。

ハンジュ「後をつけるつもりですか?ダメですよ!僕たち他に行くところあるでしょー!」
テ嬢姉「黙ってな!しっかり掴まって」

+-+-+-+

チュ君とテ嬢は二人きりで優雅な食事の真っ最中だ。
ワインを口に運びながら、テ嬢の様子をうかがうチュ君。

チュ君「(彼女に飲み物を注いでやり)炭酸水だ。酒はダメだからこれでも飲め」
テ嬢「ありがとうございます」
チュ君「いい場所で休むと、目の下のクマも小さくなって、良くなったな」
テ嬢「ホントですか?ふふっ♪」
チュ君「ところで、他に服はないのか?」
テ嬢「服は姉が持ってきてくれるんだけど、用事ができてちょっと遅くなるって…」

身を乗り出し、彼女の服をじっと見るチュ君。
恥ずかしくなり、彼女は立ち上がってお手洗いに飛び込んだ。

チュ君「水から上がってきたらすぐ着替える服がいるだろうに。準備しておかなきゃな」

一方、お手洗いで手を洗っていると、やってきたホテルの職員が話し始めた。

スタッフ1「ねぇ、今日チュ社長がプールを貸し切りにして花火の時間にイベントするらしいよ」
スタッフ2「どんな女の人なのかな。ホント羨ましい」
スタッフ1「ダメよ、羨ましいなんて思ったら負け」
スタッフ2「デートでも出来たらいいのになぁ」

テ嬢「(独り言)イベント?!私に?まさか…(喜)」

彼女がテーブルに戻ってくると、チュ君が立ち上がった。

チュ君「部屋に戻るだろ?2時間後にロビーでまた会おう」
テ嬢「食事はもう済んだのに、まだ何かあるんですか?」
チュ君「(一歩近づく)…とても重要なことがある」
テ嬢「(嬉)」
チュ君「驚くかもしれないが、あまり怒るなよ」

+-+-+-+

部屋に戻り、一人になったテ嬢は…

テ嬢「プールを貸し切りにしたのは私で、2時間後に会うのは私。それじゃ…私のためにプールを借りたのかな?はっ!」

ベッドから起き上がり、考えこむテ嬢。

一方、ロビーへやって来たチュ君は、もう一度支配人に念を押した。

チュ君「僕が入った後は、誰も入らないように封鎖してください」
支配人「はい」
チュ君「さっき言った客室に準備したものを届けて」

さっそく支配人がテ嬢の部屋へピンクの箱を手にやって来た。

テ嬢「これは?」
支配人「チュ・ジュンウォン社長からです」

さっそく開けてみると…
そこには爽やかなドレスと靴。

テ嬢「きゃっ!すごく綺麗!(服を手に取る)それじゃ、社長が言う”重要なこと”って…?」

+-+-+-+

2時間後。

プールの近辺はすっかり照明を落としていた。
テ嬢がプールへ続く階段を降りてくると、向こうに背を向けて自分を待っているチュ君の姿が見えた。

テ嬢「社長」
チュ君「?」

静かに振り返ると、チュ君は黙ったまま彼女のドレスを見下ろし、微笑んだ。

テ嬢「私のために用意してくださったんですか?」
チュ君「あぁ。まだある」

チュ君は腕時計を覗き、「ほら」と空を指さした。

テ嬢「?」

同時に、たくさんの花火が上がる。

テ嬢「!!!」

顔を輝かせる彼女の横顔を、チュ君が優しく振り返る。

1543

………。

という場面を想像しながら、テ嬢はロビーでチュ君を待っていた。
そこへ支配人がやって来て、彼女を案内する。

支配人「お入りください。社長がお待ちです」
テ嬢「本当にプールを貸し切って、誰も入ってこないんですか?」
支配人「はい。お二人以外は誰も入れないようにとおっしゃいましたので」
テ嬢「…。」

テ嬢は戸惑いながら支配人に会釈し、プールエリアへと足を踏み入れた。

プールサイドへやって来ると、想像したとおりそこにはチュ君が立っていた。
誰かと電話で話しているチュ君に近づくテ嬢。

チュ君(電話)「ホテルのプールで問題が起きたので。遊びに来てるんじゃないですよ。水の中に何がいるのか、職員を呼んで解決していきます」
テ嬢「?」

テ嬢の視線は目の前に広がるプールの水に注がれた。

チュ君(電話)「えぇ。それほど掛かりません」
テ嬢「…。」

彼女は顧客センターにやって来たチュ君が水霊の話をしたのを思い出す。

テ嬢「!!!」
チュ君(電話)「はい…」

テ嬢は危険を察知し、回れ右をして逃げ出した。

チュ君「?…テ・ゴンシル!テ・ゴンシルどこ行くんだ!」
テ嬢「(走)ちょっと待ってて!」

部屋に戻った彼女は、来てきたドレスを脱いで箱に戻し、元の服に着替えた。

テ嬢「(溜め息)大変なことになるところだった。ホントに大恥かくところだったよ。こんな格好で行ったらどうなってたか。」

彼女は鏡の中の自分の姿を見つめた。ひとりでに涙が滲む。

1544

テ嬢「どうしてこんなに腹が立つんだろ」

痛む胸をドンドンと拳で叩いた彼女は「痛みが答えをくれる」というカン・ウの言葉を思い出した。

テ嬢「…。」

+-+-+-+

プールサイド。

なかなか戻って来ないテ嬢を、チュ君はじっと待っていた。
さっき走って出て行った彼女の姿が思い出される。

1545

+-+-+-+

ここで区切ります。

プールサイドに座っているチュ君の姿、彼のこういうちょっとした佇まいがたまらなくいいんですよね。
うまく言えないんだけど、ただそこにそうしているだけで、どうしてこうもいろいろなものを彼の中から感じるのか。
私は彼を見ていて、今でも「バリでの出来事」の台詞にあった「彼には魂がある」という言葉をよく思い出します。

それにしても、期待して裏切られたことに傷つくことで、自分の感情の変化に気づく…っていう感情の動きの表現、いいですね。
とってもいい^^
チュ君も無邪気に彼女の気持ちを傷つけたことに気づくかな?

では、後半はまたこれから^^

 - 主君の太陽 ,