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テバク20話あらすじ&日本語訳vol.2

   

チョン・グァンリョル、ヒョヌ出演SBSドラマ「テバク(대박)」20話、中盤です。

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テギルは景宗に呼ばれていた。

景宗「早くそなたの功を取り立てるべきたったのに、遅くなったな」
テギル「殿下、私は官職をいただく資格がありません」
景宗「資格がないと?随分な謙遜だな。しがない別武士などではなく、もっと高い地位を欲してもいいところだ」
テギル「逆賊鄭氏と共に謀反に加担した者を捕らえられなかったからです」

「…。」景宗の顔から静かに笑みが引いていく。

テギル「はい。イ・インジャにございます」
景宗「確かなのか。その言葉に責任は持てるのか」
テギル「殿下の御前で嘘を申し上げるはずがありましょうか。必ずや証拠を探し当てます」
景宗「イ・インジャは余の策士だ。万が一、イ・インジャが加担していなければ、玉座を侮辱した罪、命を以って償わねばならぬぞ」
テギル「肝に銘じます、殿下」
景宗「父上が崩御なさる前、二人きりで会ったそうだな」
テギル「はい、お目にかかりました」

「…。」景宗はテギルをじっと見つめた。

テギル「殿下、逆賊チョン・ヒリャンの刑をしばし延ばしてくださいませ」
粛宗「?!」
テギル「そうすれば、イ・インジャが尻尾を現すはずです」

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イ・インジャもまた景宗を訪ねた。

景宗「用件は何だ?」
テギル「今日は延礽君様のことでお目にかかりいました」
景宗「延礽君?」

イ・インジャはある提案を持ち込んだのだ。
それは…

景宗「世弟?」

※世弟=王位を受け継ぐ王の弟。王世弟。

景宗「延礽君に世弟に冊封(=称号を与えること)せよと?理由は何だ」
インジャ「殿下にはお世継ぎがおられませんので、老論の大臣たちは延礽君を世弟にしようとするでしょう。差し出すのです、彼らの望むものを」
景宗「…。」
インジャ「そうすれば敵と味方を明確に区別できることでしょう」

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老論の大臣たちは熱心に議論を重ねていた。

大臣「今が良い時期ではありませんか。日が経つほどに殿下の御身体は衰えていくばかりですし、世継ぎもおられないのですから、世弟に…」

「世弟冊封」入り口で不意に聞こえた声に、皆が驚いて振り返る。
そこにいたのは、イ・インジャだ!

ぶらりと勝手に中へ入ってくるインジャに、大臣たちが顔をしかめた。「ここがどこだと?!」

インジャ「なさるべきです。世弟冊封を」

一体何が狙いなのか…
一番奥で、キム・チャンジプが訝しげにインジャを睨む。

インジャ「私が力を貸して差し上げましょう」
チャンジプ「そなたが好意的に出るとは、気味が悪い」
インジャ「判断は皆様がなさることです」

「では」インジャは頭を下げ、部屋を妙な空気にしたまま、立ち去った。

大臣「(チャンジプに)大監、今がよろしいのではないでしょうか」
大臣「殿下は世継ぎがおられないのですから、大勢は老論だと判断したのでしょう」
チャンジプ「インジャの好意がさっぱり信じられぬ」
大臣「何を躊躇っておられるのですか。押し切りましょう」
チャンジプ「世弟冊封と…。理由は十分だ。やってみよう」

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正殿に集まっての会議で、キム・チャンジプは張り切って景宗の前に進み出た。

チャンジプ「本日は国の展望のかかった今後について提案いたします」

「世弟冊封のことか」景宗があっさり先回りをする。
大臣たちが驚いて顔を上げた。「!」

景宗「確かに、余は体の具合も良くないし、世継ぎがいないのだから」
キム・イルギョン「殿下!」

景宗は延礽君に視線を移した。「延礽君はどう考える?」

延礽君「私は…」

延礽君が口を開いた瞬間、景宗が急に咳込んだ。「!」
今だとばかりにキム・チャンジプが追い打ちをかける。「殿下、世弟冊封を急ぎ、世継ぎをお決めくださいませ」

「いけません、殿下」キム・イルギョンが負けじと前に進み出る。

イルギョン「殿下はまだお若いのに、世弟冊封とは!あってはならぬことにございます!」
チャンジプ「王朝国家において世継ぎを決めていないのは、国本のない蛮族のみです。我が国朝鮮は厳然たる基盤を持った儒教国家であるのに、なぜ殿下に蛮族の道理をお教えしようとするのですか!」
イルギョン「今何と?!」

#この人苦手…。そのうち目が飛び出すんじゃないかと思うよ。

景宗「そうしてくれ」
全員「!!!」
イルギョン「殿下!
景宗「延礽君に世弟冊封しよう」
イルギョン「殿下、いけません!」
少論軍団「殿下、いけません!」

少論の面々がありったけの声で合唱する中、延礽君は静かに頭を下げ、キム・チャンジプは自分の場所へ戻った。

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「持ってお行きなさいよ」訪ねてきたムミョンに、ホンメは例の血書を差し出した。

ホンメ「けど、受け取ってから話が変わっちゃ困りますよ」

「…。」ムミョンはインジャの言葉を思い浮かべる。
ホンメはもはや仲間ではない、そうインジャは言ったのだ。「殺せ」と。

ムミョンは血書を掴んだ手を離し、突然刀を抜いた。

#ドジ、何で血書を手放しちゃうんだ?奪い取ってからにしなよ(´-`)

ホンメ「何の真似です?!」
ムミョン「悪いな」

ムミョンがホンメめがけて突き出した刀に、手下が立ち塞がる。
二人はあっという間に切られ、床に転がった。

ホンメ「あらま!」

と、ホンメに振り下ろされた刀を、突然現れた誰かが振り払った。

テギルだ!

ムミョン「ペク・テギル!」
テギル「人の命をどこまで馬鹿にするんだ!」

ムミョンとテギルの刀がぶつかり合う。
奥でホンメがガバッと立ち上がった。「この下衆野郎!」

#ビックリして振り返ったテギルにちょっとクスッと( ´艸`)

ホンメ「何て腐った奴らなんだい!人を虐めるのもいい加減にしな!」

「いいさ」ホンメは手に握りしめた血書でムミョンを指す。「賭場も何も要るもんかい!とことんまでやってやる!」

ホンメは血書を卓上のロウソクの火に近づける。
血書が燃えるのを確かめ、ムミョンはその場を後にした。

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「血書が燃えて無くなったと?」ムミョンの報告に、インジャは問い返した。

ムミョン「はい」
インジャ「ははは、ホン店主、しぶとく生き長らえたものだな。むしろ好都合だ。どうせ手に入っても処分する物だったのだから」

「これで一安心だ」インジャはホッとして微笑んだ。

#いろいろ言いたいけど、後日談があるはずだと期待してぐっと我慢。

そのとき…
「中にいるか」外で誰かの声がする。
出てみると、そこにいたのはキム・イルギョンだ。

インジャ「どうなさったのですか」

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「そなたか」部屋で向き合うなり、イルギョンはそう切り出した。

イルギョン「殿下を動かしたのは」

インジャはふふふと笑う。

イルギョン「理由は何だ?いくら考えても得があるように思えぬが」
インジャ「大監。獣も頭数が集まれば群れになります。そうなれば、一度の餌では満足できなくなり、本性を露わにするのです」
イルギョン「獣…すなわち老論か」
インジャ「欲が果てることはありません。もっともっとと望むようになるのです。死ぬか生きるかもわからずに」
イルギョン「…。」

#この作戦は、意地悪を言えば史実の流れに合わせてインジャが仕組んだように寄せたんだろうけど、何だか回りくどくてネチっこくて、とてもインジャらしい作戦だね(笑)

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正殿で世弟冊封の儀が行われていた。

#ここでやるものなの?

都承旨が詔文を読み上げる。「政事を考え然るべき国本を立てるため、延礽君を冊封し、王世弟に任命する」

延礽君「聖恩の限りにございます、殿下」

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延礽君は正当な世継ぎに許される赤い龍袍に身を包み、老論の重鎮たちの前に姿を現した。

チャンジプ「邸下、お慶び申し上げます」
大臣たち「お慶び申し上げます」
延礽君「実のところ気が重いのです」
チャンジプ「位が変わり、責任もはなはだ大きくなりましたが、それこそ邸下が堪えるべき重みではありませんか」
延礽君「…。」

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マングムの仲間に渡された紙を頼りに、テギルは父の居場所を探していた。
たどり着いたところは、立派な集落だ。

きょろきょろしながら入ってきたテギルを、道行く人々が揃って振り返る。「ペク様じゃ?」「ペク・テギルの旦那だ!」
テギルに気づくと、皆こぞって彼に駆け寄り、大喜びで握手を求めた。

#あの人ですね、六鬼神に借金してた亂廛組合のメンバーで、六鬼神から解放してくれれば帳簿を渡すって言ってた人。
他の人たちも六鬼神に囚われてた奴隷の人たちかな。

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皆の大歓迎を受けながら奥へと進んでいくと、そこに父マングムがいた。
「来たか」息子の姿に、マングムはニッコリ笑う。

テギル「父さん!」

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父子は元気に暮らす人々の姿を眺めた。

マングム「皆、お前の民となる人たちだ」
テギル「あの人たちが食べていけるように、父さんが呼び寄せたのか?」
マングム「そんな大変なこと出来るか。来いと言われて来るような人たちじゃないしな」
テギル「…。」
マングム「あの人たちにとって、お前は恩人だ」

テギルの目の前で、人々は楽しそうに談笑しながら畑を耕し、実に活き活きとしていた。

マングム「国に捨てられた人々を救ってくれたのは、まさにお前なんだから」
テギル「…。」
マングム「これでわかったろ。お前の命はお前一人のもんじゃないって言ったこと」

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テギルを家に招き入れると、マングムは息子に茶を淹れる。

テギル「父さん、俺、王になんかなるつもりないから、あの人たちみんな帰らせろよ」
マングム「行くところもないし、帰れと言って帰る人たちでもない」
テギル「俺に謀反でも起こせって?」
マングム「仕方ないだろ。お前はそういう運命なんだから」
テギル「誰がそんなこと言ったんだよ。イ・インジャか?」

「いや」マングムが顔をクシャッとさせて笑う。「トッケビの兄貴が言ってた」

テギル「何だって?」
マングム「冗談だ。自分が王の血統だって、わかってるよな?」

テギルは呆れたように父を見つめる。「それで、父さんここで何してんだよ」

テギル「あの人たち集めて、山賊にでもなるつもりか?」
マングム「こいつ…。こう見えても父ちゃんはな、全国の行商人たちの大将なんだ」
テギル「…。」

マングムは周囲を窺ってみせると、声を潜めた。

マングム「湖南に朴氏という男がいるんだが、俺は今そいつを追ってる」
テギル「湖南の朴氏?」
マングム「そいつこそイ・インジャの相棒だ」

19話の中盤、インジャがチョン・ヒリャンと血書を交わす際に話題にした男ですね。

テギル「そんな奴がいたのか?」

マングムがシーッと人差し指を立てた。「そいつを叩くまでは絶対に秘密だ。いいな?」

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見送りに出て来たマングムを、テギルは振り返った。「父さん」

テギル「ありがとうな」

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マングムはニッコリ笑い、行けと手で合図をする。
人々に惜しまれて帰っていく息子の後ろ姿を見つめ、マングムは唇を噛み締めた。

#寂しいのか、悲しいのか、不安なのか、何かわけがあるのか、マングムさんの感情の変化は特定できません。

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老論の大臣たちが集まっていた。

キム・チャンジプ「思ったより事が上手く進んで、不安に感じないか?」
大臣「大勢はすでに我々に傾いています」
大臣「善は急げです。この際、代理聴政まで押し切りましょう」
大臣「そうですよ。この勢いで追い込めば…」

「待て」チャンジプがたしなめる。

チャンジプ「軽挙に動かず自重するのだ。殿下の病状が日ごとに重くなっている時に、わざわざ動いてひっかき傷を作るなということだ」
大臣「だからこそ代理聴政を急ぐべきなのです」
大臣「その通り。またとない機会ではありませんか」

チャンジプが厳しい顔で立ち上がる。「忘れてはならぬ」

チャンジプ「順風に酔えば逆風に遭うものだ」
大臣たち「…。」

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「代理聴政と?」延礽君が顔を曇らせる。

延礽君「殿下が世弟冊封に大きな決断をされたばかりのところへ、どうして代理聴政まで切り出せましょうか」

延礽君に報告しているのはキム・チャンジプだ。

チャンジプ「しばし議論がありましたが、自重せよとしっかり言いつけておきました。心配なさいませぬよう」
延礽君「世弟冊封でさえ早すぎたのです」
チョンジプ「弱気になられてはいけません。殿下は持病が重く、世継ぎもいないのです。邸下にはいつか剛健なる王となり、玉座に就いていただかねば」
延礽君「…。」
チョンジプ「亡くなった淑嬪様と約束したのです。延礽君様を固くお守りすると」
延礽君「!」
チョンジプ「このキム・チャンジプ、必ずや約束を守りましょうぞ」
延礽君「大監」
チョンジプ「私を信じてくださいませ」

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夜が更けても、延礽君は悶々としていた。
外へ出て夜空を見上げていると、誰かが声を掛ける。「お慶び申し上げます。邸下」

テギルだ。

延礽君「…。」
テギル「龍袍がよくお似合いです」
延礽君「話があるなら早く言うがよい」
テギル「民が望んでも拒めるのかとお訊きになりましたね」
延礽君「答えを言いに来たのか?」
テギル「私には拒むことができません。民が差し伸べた手を振り払う勇気は、私にはないのです」
延礽君「…。」
テギル「ですが、一つ気づいたことがございます。民を慈しむのに、王の地位は必要でないということです」
延礽君「何と…?」
テギル「私は私の立場で、民を守ることに最善を尽くします」
延礽君「望みはそれだけか」
テギル「大きく果てしない希望です」

「お前の願い…」延礽君が口調を和らげる。

自分を信じてくれというテギルの願いを、延礽君は反芻した。

延礽君「…聞いてやろう。お前を信じてみる」

テギルはふっと微笑み、頭を下げた。

#某サウンドが気になってセリフどころじゃない( ´艸`)

テギルが出て行くのを見届け、延礽君は再び夜空を見上げた。

延礽君(心の声)「真に民のための道を見つけたのだな。ならば私はどの道を進むべきなのだ?」

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延礽君の住処を出たところで、テギルは後ろを振り返った。

テギル(心の声)「お母さん。必ずや弟を守ります」

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老論の大臣が3人集まっていた。
中心人物の一人、イ・イミョンが神妙な顔で作成しているのは、上疏文だ。

イ・イミョン「領相には秘密にしよう」

※かえって混乱しそうで、大臣たちの名前をほとんど書いていませんでした。このイ・イミョンは粛宗末期から右議政、左議政まで出世し、老論のリーダーだったようです。世継ぎ問題を案じた粛宗に秘密裏に呼ばれ、延礽君と延齡君の後見を頼まれた経緯もあったそうな。参考:韓国民族文化大百科事典

イ・ゴンミョン「邸下にも決して知られてはなりません」
チョ・テチェ「この件を知っているのは我々だけということに」

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3人が持ち込んだ上疏文を手に、景宗は身を震わせた。「代理聴政とは!」

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景宗「そなた方は余が王には見えぬか!余はあとどれだけ譲歩せねばならぬのだ?!」
イ・イミョン「殿下、なぜ譲歩などとおっしゃるのですか。明宗大王が世継ぎを決めぬまま崩御されたため、朝廷に大きな波乱が起きたことをお忘れですか」
景宗「何と?」
イ・イミョン「どうか大王らしき勇断をお見せくださいませ」
景宗「お帰りを」
3人「殿下!」
景宗「帰れと言っておろう!」

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3人が仕方なく出口へ向かうと、景宗は怒りに任せて椅子を手で打った。「!」

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大殿を出て来た3人の前に、キム・チャンジプが立ち塞がった。「そなた達、一体何をやった?」

イ・イミョン「邸下のために臣下の道理を通しただけです」
キム・チャンジプ「玉座の背後に誰がいるのか、本当にわかっておらぬか。イ・インジャの魔の手が延礽君様に害を及ぼすとなぜわからぬ!」
3人「…。」
イ・イミョン「官職も持たぬ一介の策士ごときが、一体何だと…」

「何たることだ」チャンチプは呆れ返り、首を横に振る。

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大殿の前で四大臣が揉めているのを目にした延礽君は、その足で景宗を訪ねた。
景宗はこれまでになく興奮し、延礽君に上疏文を投げつける。

延礽君「…。」
景宗「世弟冊封に続き代理聴政とは!いっそのこと玉座を渡せと言え」
延礽君「殿下、私は世弟冊封は勿論のこと、代理聴政についても一切関与しておりません」
景宗「…?!」
延礽君「ですが、老論の考えが間違っているとは思っておりません」
景宗「何と!よくも私をないがしろに!」
延礽君「私はただ世継ぎのいない殿下の現実を申し上げているのです」

景宗は掌でドンと卓を叩く。「お前の本音はどこにある?」

#元気だよねぇ、景宗さん。まぁ、ずっと具合が悪そうにされても困るけど。

景宗「玉座を望んでいるのか」
延礽君「…。」
景宗「この座を欲しているのかと訊いているのだ!」
延礽君「殿下…」

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ここで区切ります。

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