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Oh my Venusオーマイビーナス8話あらすじ&日本語訳vol.1

   

ソ・ジソブ、シン・ミナ主演のKBSドラマ「Oh my Venus(オーマイヴィーナス)」8話、あらすじと共に、台詞を丁寧に訳していきますね、

ではさっそく~♪

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時間は遡る。

朝。

出掛けようと車に乗り込んだヨンホの目に入ったのは、車庫の前にズラリと整列したミン室長軍団だ。
「…。」ため息をつくと、彼は車を降りた。

ミン室長「お連れします」
ヨンホ「過保護です。グレますよ」
ミン室長「後部座席が安全です、理事長」
ヨンホ「…OK、その代わり僕の車で」

#ところで、ジュウンは最初車の中に隠れて出入りするほど慎重だったけど、それって女性の出入りがこの人たちにバレないためだよね?
今となっては一体何だったんだ?

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運転席のミン室長は、静かに後ろに座っているヨンホをミラー越しに見た。「外部法務チームですが」

ヨンホ「えぇ」
ミン室長「外野が騒がしくなったときのためです。あまり気になさる必要はありません」
ヨンホ「えぇ」

彼は胸ポケットから携帯を取り出す。
大邸ビーナスとの会話は昨夜のものが最後だ。「出会ってから今まで…いつだって感謝してます」
彼女のメッセージを見つめ、彼は顔を曇らせた。

ヨンホ(メール)「どこですか?今日は遅くなるから、一人でもサボらずに運動してください」

次の瞬間、返事が返ってくる。「はい、はい、コーチ~」

彼はもう一度メッセージを打ち始めた。

ヨンホ(メール)「話があるから、終わったらすぐ連絡ください」

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2通目のメッセージをジュウンが読むことはなく、2人は会議室で思いがけず顔を合わせてしまったのだ。

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「あなたは… 私にとって地球外の人だったんだわ」会議室を抜けだしたエレベーターの前で、彼女はそう言って彼を拒絶した。

2人の様子をそっと見に来たスジンに、ミン室長が近づく。
ミン室長の無言の導きで(←凄い)スジンは再びそこを離れた。

エレベーターが開くと、ヨンホはジュウンの手を引き、中へ飛び乗った。

最上階のボタンを押し、携帯を取り出す。「ミン室長、皆にすみませんが10分だけと」
すぐ電話を切ると、彼は彼女に向き直った。「深呼吸してください」

ヨンホ「話ができるように」
ジュウン「何を話すんです?」

#そんなに怒らなくてもねー(ぶつぶつ

ヨンホ「(諭すように)カン・ジュウンさん」
ジュウン「最初は嘘、次は詐欺、今度は裏切り。ガフンの理事長だって言ったら、私がびびるから?」
ヨンホ「…。」

#えっとえっと、詐欺っていうのは、ジウン=ジョン・キムだと騙してたことだよね?
嘘ってなんだっけ?

エレベーターが開く。
他の人が乗り込もうとしたのを、彼は制した。「すみません、隣に乗ってください」

ジュウン「人を騙すのは嫌いだって言ったでしょう?どうして…どうして私に」
ヨンホ「言わなかったことは謝ります。どう切り出すか悩んでました」
ジュウン「…。」
ヨンホ「だけど、僕はカン・ジュウンさんに指輪渡しました?結婚しようって言いました?それとも、思い出の初恋だって?」
ジュウン「!」

#ええー!落ち着いたヨンホの態度が「大人だわ♥」と思ってたのに、何この突然の開き直りにも聞こえる発言

20階でエレベーターが停まった。
彼女は2階のボタンを押し、再び扉を閉める。

ジュウン「誰がそんなこと」
ヨンホ「それならなぜ?」
ジュウン「何が?」
ヨンホ「なぜそんなに怒るんですか。なぜ逃げ出すんです?」

「逃げるって」ジュウンがひどく疲れた様子でため息をついた。

ジュウン「そうですね。私が悪いことしたわけでもないのに、何で逃げるのかしら」
ヨンホ「僕は嘘をつこうとしたわけじゃない。恋愛にしてもダイエットにしても、今までどおり続けよう、そう言いたいんだ」
ジュウン「…。」
ヨンホ「やっと”人生の甘味”を知ったんだから」
ジュウン「言うべきことを言わないのも”嘘”です」

#もーええやんかー(プンプン!

ジュウン「相手が騙されたと感じたなら…」
ヨンホ「…。」(←悲しそうㅠㅠ
ジュウン「…騙したってことなんです」
ヨンホ「…。」
ジュウン「恋愛?私、嘘をついた人とはそんなことしません」

#ここでいよいよ耐えられなくなって、1回完全に手が止まりました。

ヨンホ「…。」
ジュウン「キム・ヨンホさんが言ったとおり指輪をもらったわけでもないし、結婚しようって言ってたわけでもないのに…私、興奮しすぎたみたい」

再びエレベーターが停まり、元の階で扉が開いた。

ジュウン「行ってください。皆さんお待ちですから」
ヨンホ「…。」

動けずにいるヨンホを残し、ジュウンは先にエレベーターを降りた。

#だいたいさー、まだまともに恋愛も始まってないのに、危機になるの早過ぎるよね。ねー

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何事もなかったように、ガフン新理事長サイドと外部法務チームのミーティングは始まっていた。
理事長就任には大きな問題はなさそうだという方向で、話は静かに進行している。

ヨンホの視線は、じっと頑なに下を向いているジュウンへと向かった。「…。」
ヨンホの様子に、隣にいるミン室長の視線も彼女の方へ向かう。

ミン室長「私どもの法務チームで進めますが、万が一の事案に備えていただければと。保守については?」
スジン「はい、承知しています。キム・ヨンホ理事長」

その名前にジュウンが反応する。「…。」彼女はそっと彼を上目遣いに見た。

ヨンホ「(ミン室長に)今日はこのくらいに」
ミン室長「簡単な食事の席を設けております。どうぞ」

皆それぞれに立ち上がり、部屋を出る。
「あの…」ジュウンがスジンに言った。

ジュウン「家に帰らなきゃいけなくて…そう話してください」
スジン「(ヨンホをチラリ)直接話せばいいのに。親しい間柄みたいだけど」

スジンは冷たく部屋を出て行く。

ヨンホ「ちょっと話を」

そこへミン室長がやってきて声を掛ける。「ご案内します、理事長」

ジュウン「(ミン室長に)申し訳ありませんが、用事があって先に失礼します」

またしても彼女はヨンホを残し、その場を後にした。

ヨンホ「…。」

+-+-+-+

ジュウンは逃げるように車に乗り込んだ。「…。」
「カン・ジュウンさんに指輪をあげました?結婚しようって言いました?それとも初恋の人だって?」ヨンホの言葉がズシリと胸に突き刺さる。

0107

携帯を出してみると、さっき読めなかった彼からのメッセージが表示されていた。
「話があるから、終わったらすぐ連絡ください」

タップしようとして伸ばした指を…また引っ込める。
と、そこへ電話が鳴った。『クォン・オップン女史』

ジュウン(電話)「うん」

「いつ着くのさ?」電話の向こうで母の声がした。

ジュウン(電話)「まだ出たとも言ってないのに。今から出るわ」

電話を切ると、彼女はアクセルを踏み込んだ。

+-+-+-+

「では、またお目にかかります」ヨンホがスジンに言う。

スジン「よろしくお願いいたします、理事長」

「こちらこそ」クルリと背を向けると、ヨンホは車へ向かった。

ヨンホ「(ミン室長に)ついて来ないでください。プライベートですから。OK?」

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ヨンホはそのまま自宅へと戻ってきた。
広い自宅はガランとしていて、誰の姿も見当たらない。
「…。」まるで見慣れない場所に来たかのように、彼は家の中を静かに見渡した。

ジュウンとはその後連絡がつかなかった。

+-+-+-+

ジウンの電話が鳴った。「兄貴!」

ジウン(電話)「ジュンソン兄は今メイクアップ中だよ。超カッコいいぞ。あぁ、Ma’am?ちょっと待って」

ジウンは鏡の前にいるジュンソンに声を掛けた。「兄貴、Ma’amから連絡あった?」

ジュンソン「あぁ、今日家に行ってくるっておっしゃってたけど」
ジウン「?あ、ホームタウンか!(ヨンホに)ホームタウンに行きましたよ」

+-+-+-+

「わかった。仕事しっかりな。しくじるなよ」ヨンホは電話を切った。
再び静寂が戻ると、彼女の言葉が頭の中に蘇る。

「人を騙すのが嫌なんです。それが誰であろうと。この世に2人といないジョン・キムでもね」
「最初は嘘、次は詐欺、今度は裏切り。人を騙すのは嫌いだって言ったでしょう?」
「あなたは… 本当に地球外の人だったんだわ」

ヨンホ「…。」

彼女を傷つけたことを静かに思い返すうち、彼は痛みだした右膝を押さえた。「罰が当たったんだな」

0108

+-+-+-+

大邸まで車を走らせると、ジュウンはひときわ明るい店の前で車を降りた。
チキンと書かれた店の前に、開店祝いの花輪がいくつも並んでいる。

ジュウン「わぁ、チキンはタダで食べられそう」

「お母さん!VIPが来たわよ!」彼女は明るく叫んだ。

+-+-+-+

意気揚々とやってきたVIPは、せっせと店の手伝いに勤しんでいた。
客の注文を伝え、弟ジェヒョクを捕まえる。「私がいなかったらどうなってたことか」

ジェヒョク「こんな上手くいくとは思ってなかったよ!大当たりだ!」

「フライド2つ追加ね」客席で母親が言った。

+-+-+-+

ジュンソンとチャン・イジンをイメージモデルに、写真撮影が始まっていた。
積極的なイジンのリードもあり、撮影は快調に進む。

0109

撮影を終えて帰ろうとしたところへ、2人の車の前に別の車が停まった。「?」
ドアから顔を覗かせたのはイジンだ。「オッパ!」

イジン「チャン・イジンのサイン1枚!(手招き)5分だけ」
ジウン「チャン・イジンのサイン、No!少女時代のサインがいい」
イジン「OK」

ジウンが運転席を飛び出した。

ジュンソン「お、おいおい!」

入れ替わりに運転席に乗ってきたのはイジンだ。

ジュンソン「(絶句)」
イジン「(カッコつけて)食事する?キスする?」

※これはジソ主演「ごめん、愛してる」の名シーンです↑↓

ジュンソン「えぇ?!」
イジン「(意地)食事する?私と(※オリジナルは”俺と”)暮らす?」

呆れて降りようとしたジュンソンを、イジンはすかさず捕まえた。「ちょっと待って!まだ終わってないんです」

イジン「(必死)食事する?私と…つき合いませんか?」
ジュンソン「…。」

そのとき、イジンのマネージャーがドアを開けた。「死ぬか?」

イジン「?」
マネ「”つき合うか”じゃなくて”死ぬか”だろ」

#うー残念。このマネさんの説明はないほうが絶対オシャレだったのに!
マネさんはミサのパロディとか関係なしに、イジンの勝手な行動に「お前ただじゃすまんぞ」っていう意味で「死ぬ気か」って言っただけ、ってほうがニヤリと出来たのに!
お笑いでボケを解説してるのと一緒だよ。

「すみません」マネージャーはジュンソンに詫び、イジンを車から引っ張りだした。

イジン「待って!まだ返事聞いてないんだからぁ!スネークさん!私と食事しませんか?ねぇ!」

イジンが無理やり連行されていくのと交代で、ジウンが戻ってきた。「Sorry、兄貴」

ジウン「(電話を触りながら)Ma’am、電話に出ないな」

あまりの出来事に驚いて、ジュンソンは思わず吹き出した。

ジウン「行こう♪」

#どんどんイジンが好きになってる私がいます♪わかりやすくて可愛いね

+-+-+-+

店を手伝うジュウンを、母の友人たちが呼んだ。「あらまぁ、ジュウン」
彼女たちは開店を祝い、皆で食事に来ていたのだ。

女性A「旦那さんは?」
女性B「まだ未婚だってば」
女性A「そうなの?」

同席していた母親の顔が曇る。

女性A「いつ結婚するんだい?いい子なのに、何で嫁に行けないのかねぇ」

困ってただ微笑むジュウンに、たまらず母親が声を上げた。

母親「ジュウンは弁護士なんだし、婿候補もガフンのセンター長なんだから!忙しくてこうなったんだよ!」
女性A「結婚してから忙しくすりゃいいじゃない。(ジュウンに)さっさと結婚しなさい」
ジュウン「そうじゃなくて…」

「ジュウン」母親が立ち上がり、彼女の言葉を遮る。「あんたもう帰りなさい。疲れたでしょ」

ジュウン「(母の友人たちに)ごゆっくりお楽しみください」

ジュウンは背中を押されるように入口へ向かった。

ジュウン「(ジェヒョクの妻ウンビに)妊娠初期は気をつけないとね」
ウンビ「はい。ありがとうございます、お姉さん」
ジュウン「カン・ジェヒョクに泣かされたら私に電話して」
ウンビ「えぇ」

「あ」ウンビはカウンターの足元から何かを包みを手に取り、ジュウンに差し出した。「ダイエットなさってるって聞いて」

ジュウン「まぁ、嫁入り支度、キッチリやってるのね」
ウンビ「いえ、嫁入り支度だなんて」
ジュウン「カン・ジェヒョクを一生責任持ってやって、それが私にとっては最高の義妹よ」

ウンビが幸せそうに微笑む。

ジュウン「お疲れ様」

#ウンビさんってこんないい子でしたっけ。初登場時の印象と全然違うね^^

+-+-+-+

ジュウンは久しぶりに実家へ戻ってきた。
玄関から順番に灯りをつけ、奥へと進む。

食卓の上には、作り置きの食事の上に”食卓傘”がかぶせてあった。

「お父さん、ごめんね」彼女は壁の父親の写真に声を掛ける。「今日、お父さんの誕生日だってこと忘れてた」

メッセージが届く。「?」
母親からだ。
「汁を温めて食べなさい。ダイエットだろうと何だろうと、家に帰りゃご飯食べないとね」

ジウンからもメッセージが届いていた。
「Ma’am!どこ?」「Ma’am!」「今日帰って来ないのか?」「Ma’am!」「Ma’am?」「Ma’am~?」

『コーチ』の名前の隣に、1件履歴がある。
少し躊躇して、彼女は名前をタップした。

「話があるから、終わったらすぐ連絡ください」
メッセージは増えていない。
履歴は電話の着信だった。『不在電話 2:59』

ジュウン「たった1回?随分いじらしいこと」

携帯をしまい、彼女はため息をついた。「…。」

+-+-+-+

着替えて戻ってくると、そこへまたメッセージの着信音が鳴る。
彼女はものすごいスピードで携帯を掴んだ。

ヒョヌからだ。「お母さんのキムチ貰ってきて」

ジュウン「(ガッカリ)何でちっとも連絡がないわけ?」

彼女はイライラして布団を被り、またガバッと起き上がる。
「悪いヤツ!」心が乱れてどうにもならなかった。

ジュウン「私どうしちゃったのホント!思春期?更年期?」

涙と共に、悲しみが溢れた。「どうかしちゃったみたい」

そこへ… 静かにメッセージの着信音が鳴った。「?」

『コーチ
:新しいメッセージが到着しました』

「あっ!」彼女は光の速さで通知をタップする。

コーチ(メール)「大邸のビーナスだから…大邸にいるんだろうな」

「!」彼女の目がまん丸になった。「??!!」

ドキドキして画面を見つめていると、続きのメッセージがポンと浮かぶ。「出ておいで」

0110

#「うわっ…私の年収低すぎ…?」(@某web広告)

ジュウン「!!!」

彼女の心臓の音だけが、家中に響いているような心地がした。

コーチ(メール)「寒いの一番キライなんです」

「どうしよう!」彼女はあたふたと立ち上がった。

+-+-+-+

家から駆け出すと、彼女はそこでタクシーを止めた。

ジュウン「アヤン橋汽車道まで」

+-+-+-+

橋をだいぶ進んだところで、彼女は立ち止まった。「!」
一人、静かに佇んでいるのは、間違いなくヨンホだ。
彼の姿に気づくと、彼女は思わず駈け出した。

ヨンホ「?」

橋の真ん中で2人の視線がぶつかる。
数メートルを隔てて、2人は黙ったままじっと見つめ合った。

ヨンホ「ソウルからここまで来たんだ。そこから(自分のところを指差し)ここまで来てくれてもいいんじゃないかな」

そう言ってヨンホはニッコリ微笑む。
彼の変わらない穏やかな言葉に、ジュウンの顔がパッと明るくなった。
彼が両手を開くと、彼女は胸の中に飛び込んだ。

#笑うとこじゃないよね?笑うとこじゃないよね?

コートの中に彼女を包み込み、彼は嬉しそうに漏らす。「お腹の肉も役に立つときがあるんだな」

ヨンホ「暖かい。寒いの一番キライなんだ」

0111

#作家さん、気に入ったフレーズは何度も言わせるの大きな癖だよね…。一言多いとも言う(爆
しかも、ジュウンも”この野郎”も、みんな寒いのキライor寒がりだからね。

体を離すと、彼は首に巻いた白いマフラーを外し、彼女の首に掛けてやる。

ジュウン「?」

彼の首にはもう1つ、黒いマフラーが残った。

#プレゼントを首に掛けて来たってことですね^^

彼女も彼の真似をして、首にぐるりとマフラーを巻きつける。
2人は顔を見合わせ、微笑んだ。

#はい仲直り。序盤であれだけ悶々として訳したストレス、ノシ付けてお返しします!

+-+-+-+

お揃いのマフラーを巻き、2人はほとんど人気のない街の中を歩いていた。

ヨンホ「メガネ掛けてないんですね」
ジュウン「(微笑)」
ヨンホ「(チラリ)化粧もしてる?」
ジュウン「(微笑)」
ヨンホ「何か期待してるのに、僕がやらずにいるってことかな…?」
ジュウン「私、そんなに目は悪くないんです。若い頃、知的に見せたくてファッションで…。そのまま習慣になって」
ヨンホ「(ニッコリ)その方がいい」
ジュウン「…私、そんな簡単にふらふらなびく女じゃないんだけど」

彼は彼女の手を掴むと、自分のポケットに入れた。「ふらふらしなよ」

ジュウン「えぇ?」

彼はまた歩き出す。

ヨンホ「僕… 遠回しには言えないから、ちょっと辛い話をしますね」

#嘘だ~、このドラマ、全員回りくどいじゃないか!

ジュウン「?」
ヨンホ「子どもの頃、重い病気だったんです。それで… 歩いたり走ったり、遊んだ記憶はほとんどありません。そんな辛いときに、母さんが亡くなって」
ジュウン「!」
ヨンホ「母さんの霊前に立つことも出来ずに、隠れてました。父さんは怖かったし、お祖母さんは可哀想で。僕は幼くて、か弱くて、いつも危なっかしかった」
ジュウン「…。」
ヨンホ「金持ちの家に生まれたことは、僕にとってそう幸せでも暖かくもなくて…。出来るだけ避けて生きてきたけど、結局はこうして… 回り回って戻って来ることになったんです」

ジュウンは立ち止まった。
「具合の悪い人には弱いんです。危険な目に遭ってる人には尚更だ」初めて会ったあの日、彼女を助けてくれたヨンホはそう言ったのだ。

ジュウン「…。」
ヨンホ「言わないつもりだったわけじゃない。言えなかったんだ。だから、1回だけ許してほしいな」

「OK?」彼の言葉に、彼女はじっと彼を見つめた。

ジュウン「今はもう悪くないんですか?」
ヨンホ「…。」
ジュウン「大丈夫?」
ヨンホ「すっかり治ったそうですよ」
ジュウン「…。」

彼は笑って彼女の手を自分のお腹に押し当てる。「これくらいすれば証明になるかな?」

0112

彼女はいたずらっぽくヨンホのお腹をドンと叩いた。「これくらいなら大丈夫ね」
ヨンホは仕返しに彼女のぽっちゃりお腹を触り、歩き出した。

ジュウン「ちょっと!」

+-+-+-+

ジュウンの実家の前で車を停めると、沈黙と共にぎこちない空気が流れる。

ヨンホ「…。」
ジュウン「…。」
ヨンホ「恋愛2度もしたら病気になりそうだ」(=そのくらい大変
ジュウン「(ジーッ)」
ヨンホ「その表情は?散々やっておいて、今さら正式な手順踏めって?」
ジュウン「まぁ… 散々やっといて、今さら引き算もね」

2人は車を降りた。

ヨンホ「さらって行きたいけど、お母さん驚かれるだろうから」
ジュウン「… 気をつけてくださいね」
ヨンホ「…。」
ジュウン「途中で疲れたらちょっと休んで」

#急に優しくなってる(笑

ヨンホ「(小さく頷く)もう入って」

彼女は可愛く手を振ると、家への階段を上がり始めた。
「…。」中ほどまで上がったところで、彼女は振り返る。

ジュウン「変なふうに取らないで、言葉どおり聞いてください」
ヨンホ「?」
ジュウン「欲情じゃなくて、心配で言ってることだから」

※欲情=욕정、心配=걱정(韻を踏んでます)

彼が頷いた。

ジュウン「私たち…手だけ繋いで寝ませんか?」
ヨンホ「…。」

0113

+-+-+-+

ジウンが大ニュースでも持って来たかのように駆けて来た。「ジュンソン兄!」

ジュンソン「どうした?」
ジウン「(ニヤニヤ)ヨンホ兄貴、今日外泊だってさ」
ジュンソン「え?何かあったのかな…」

「No,No,No!」ジウンが携帯の画面を見せる。

ジウン「”今日は帰れない。心配しないで寝ろ”」

2人は静かに顔を見合わせる。

ジウン「”帰・れ・な・い” You know what I’m saying?(ニヤニヤ)」
ジュンソン「…。」

0114

ジュンソンが電話を掛けようとしたのを、ジウンが慌てて止める。

ジウン「おい、どうしようもないチャンピオンだな。超鈍感!ホント気が利かない」
ジュンソン「うるさいな、一体何が…」
ジウン「兄貴、俺たち1年ラーメン食べられなかったんだ」
ジュンソン「何だ、そんなことか」
ジウン「ヨンホ兄貴がいたら絶対食べられないだろ」

「いない時に…」ジュルジュルと麺をすすり、”口にチャック”の仕草をすると、ジウンはニヤッとした。

ジウン「作るからな~!」

+-+-+-+

ヨンホはジュウンの実家の寝室で彼女と手を繋ぎ、じっと横たわっていた。

ジュウン「…。」
ヨンホ「…。」

もどかしくて、ふと顔を上げてみると、壁に掛けてあるジュウンの父親の写真と目が合う。
「あ…すみません」ヨンホは思わず父親に詫びた。

ジュウン「居眠り運転は飲酒運転より危険だって聞いたから」
ヨンホ「僕は今のほうが危険な気がするけど」
ジュウン「…。」
ヨンホ「本当に僕に心配してるんですか?」
ジュウン「…。しばらく目を瞑ってみてください」
ヨンホ「このためにお母さんを弟の家に行かせたんですか?」
ジュウン「…ホントにもう。今日は運動のこと言わないんですね」

彼が笑う。「僕がどうしてあそこまで来させたと思います?」

ジュウン「ひょっとして?!」
ヨンホ「骨盤の歪みを治すには歩くのが一番です。ガニ股を直さなきゃいけないけど」
ジュウン「よくもまぁここまで一貫してるわね」

呆れて笑い、彼女は握っていた彼の手を押し返した。
彼はその手を握り返し、近づく。「カン・ジュウンの体は僕のだ」

ヨンホ「僕の思い通りだから」

そう言って彼は、握った彼女の手を大事そうに撫でる。
2人の心の中に温かい何かが流れた。

0115

ジュウン「ガフンの理事長…」
ヨンホ「?」
ジュウン「やらなきゃいけないことなんですか?」
ヨンホ「何だ… いざ白馬の王子さまに出会ってみたら、気疲れしそう?」
ジュウン「(笑う)それなら私はドブ川からあらわれた龍で、白馬に乗ったお姫様だわ。私の車、白いでしょ」
ヨンホ「(笑)」
ジュウン「ただ… やりたくなさそうだから」
ヨンホ「…。」
ジュウン「やりたいことなら、回り回って戻ってくるようなことはないと思うし」
ヨンホ「…。」
ジュウン「まぁ、頭より体使うほうが好きみたいな気もするし」
ヨンホ「確かに体を使うほうが自信あるけど」
ジュウン「?」

彼は彼女の体にぐいっと近づいた。「今すぐ見せてあげられるしね」
「もう!何言ってんのよホント」彼女がクルリと寝返りを打ち、背を向ける。

ヨンホ「おぉ、背中を見せるからバックハグしろって?」

「OK!」彼は思い切り彼女の体に腕を回し、背中に抱きついた。

ジュウン「ちょっ… こんな無防備なときに来るのは反則だってば!」
ヨンホ「飛行機で無防備なところ見たからね」

「あぁ、あの腹帯、ホント…」ヨンホはわざとらしく身震いをする。

ジュウン「コルセットだって言ったでしょ。コルセット!」

彼は後ろから彼女の背中に抱きついたまま、目を閉じた。「もう具合悪くならないでください」

ヨンホ「僕にはそれが一番効くんだから…」
ジュウン「…。」
ヨンホ「健康なのが…一番セクシーなんだ」

彼女は彼の体温を背中で感じながら、穏やかに目を閉じる。

ヨンホ「この背中…ホントいいな。僕といい勝負だ」
ジュウン「(笑う)」
ヨンホ「電気はつけたままで。暖かくて…艶めかしい夜になるから」

しばらくすると…

小さないびきが聴こえてきた。

ヨンホ「?」

ヨンホが目を開けると、起き上がって笑う。「こんな状況でよく寝られるな」

#韓ドラヒロインの必須条件=超いい男の前で平気で爆睡すること

「…。」彼の長い指が、そっと彼女の髪を撫でる。
ぐっすり眠っている彼女の横顔に、彼は小さく微笑んだ。

+-+-+-+

ここで区切ります。

自分がラブラブ苦手なのを置いといても、今回きっとかなり萌える演出だったんだろうと思うんですけど…
気持ちがついていけてなくて残念です。(←精一杯おさえた表現:笑
ヨンホとジュウンのキャラだけは守り通してほしい。
ヨンホは優しい人だけど、ベッタリじゃなくて、すっと引いてくれる感じが心地いいんです。
心の傷が癒えていく過程で、変わる部分はあるとは思いますけど^^

意味のわからない台詞もあると思いますけど…ごめんなさいね、私もよくわからないんです。
それでも、何とかそれなりに読めるように解釈して書いてます^^;捉え方間違えてるかも。

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